ガブリエラ・ヘルナンデス・ゲラは恋をしていた。22歳の彼女は新しい彼氏に有頂天だった。彼の名前はフリオと言ったが、とてもハンサムで楽しい男だった。2人はいつもデートをして、夜遅くまでおしゃべりをしていた。
しかし、この2人の恋は少し普通と違っていた。
2人はインターネットで出会ったのだが、2人は実際にリアルで会ったことがなかった。
ガブリエラはメキシコに住んでいて、フリオはエクアドルに住んでいたのだ。国も違い、とても遠距離だ。若い2人が気軽に相手に会いに行く距離ではなかったのである。
だから、2人のデートはチャットだけだった。ガブリエラはチャットでフリオの虜(とりこ)になっていたのだった。
しかし、やがて2人には破局が訪れた。チャットは確かに楽しかったが、実際に会えないことにフリオはとても不満を感じていて、彼は別れ話を切り出した。
ガブリエラは大きなショックを受け、沈み、涙が止まらなかった。そして、彼女はひとつの決意をした……。