国家が国民に牙を剥いたら、人権などひとたまりもないことは私たちは歴史を見て学んでいるはずだ。
中国共産党は香港で激しい弾圧を行って、「国家」に反逆する人間たちを殺したり、殴りつけたり、収監したりして、国家に敵対する人間をピンポイントで排除してきた。
「民主の女神」と呼ばれていた周庭(アグネス・チョウ)も逮捕され、実刑判決を受け、凶悪犯罪者や重罪犯を収容する大欖女子懲教所に移送されて、いまや彼女の話をする人はひとりもいなくなった。
彼女は刑務所で淡々と過ごしているかもしれない。あるいは、二度と社会復帰できないように拷問や肉体的制裁を受けているかもしれない。どちらなのかは分からないのだが、中国共産党という残虐な「国家」は彼女ひとりくらい潰そうが殺そうが何とでもできる。
もし、アグネス・チョウが精神的・肉体的な暴力を受けていたとしても、彼女を助けられる人はひとりもいない。強大な「国家」という存在に立ち向かえる人はいないからである。
同じことはウイグル人にも言える。
ウイグル人はいまやウイグル人というだけで監視され、拘束され、片っ端から超巨大な強制収容所にぶち込まれて中国共産党賛美の思想教育(洗脳)を受け、強制労働させられ、拷問され、臓器を奪われ、若い女性は次々とレイプされ、不妊手術を強制的に受けさせられている。
女性が組織的にレイプされ、不妊手術を受けさせられているというのは、言語道断の暴力である。しかし、これほどの「女性への暴力」が行われているのに、日頃は「人権だ、平和だ、平等だ」とかわめいている人間どもも、中国共産党に睨まれたら怖いので何も言わない。
「国家」が牙を剥いたら、女性の人権など簡単に吹き飛ぶ。