アメリカのフロリダ半島は沼地と湿地と湖が多いことで知られているが、その中の1つにアポプカ湖がある。ここにはワニが生息しているのだが、このワニが近年になって激減した。
科学者がその原因を調査したところ、卵がなかなか孵化せず、孵化しても多くが生後10日ほどで死んでしまうのだという。生命力が弱っていた。
最初、湖の汚染が疑われて広範囲な水質調査が行われたのだが、特筆すべき異常は発見されなかった。しかし、このアポプカ湖で捕獲されたワニを調べたフロリダ大学の生物学者は驚くべきことを発見した。
ワニの80%が何らかの性器異常を引き起こしていた。特にオスのワニにその特徴が顕著に表れていて、中にはペニスが通常の3分の2から半分しかない個体もあったのだ。
ワニが激減している理由は、言うまでもなかった。性器の異常で生殖行為ができなくなってしまっていたのである。いったいワニに何があったのか……。
単にこれがワニだけの問題であったらいいのだが、実は近年になって、人間の方にもある異常が現れてきている。その原因がワニと同じかもしれないと推測されている。
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