途上国に入れば、街でストリート・チルドレンも見れば、物乞いの女性も見る。怪我をした人も見れば、身体にとても大きな障害を持った人も見る。
歩いていると、彼らが救いを求めて手を差し出してくる。
たとえばインドに行けば、苦しみの表情で今にも倒れそうな女性がついて回る。
彼らは何も持っていない。本当に貧困だ。ボロを着て、異臭を放ち、見るからに路上生活が長いことが見て分かる。裸足で足も真っ黒になっている。
彼らを見ていると、何とかしてあげたいと感じることもある。
しかし、貧しい人たちの数はあまりにも多い。ひとりに渡すと途端に大勢に囲まれて身動きできなくなる。
貧しい人たちは無限に存在し、所持金は有限である。何とかしたいと思っても、何とかできるものではない。しかし、それでも彼らは付きまとってくる。