2015年9月15日、ドラッグとアルコールに溺れて1970年10月4日に急逝したジャニス・ジョプリンの愛車だったポルシェが競売に出されることを報道していた。
ジャニス・ジョプリンはヒッピー文化の申し子だ。
彼女が死ぬまでずっと所有していたこのポルシェもまた、曲線を多用した様々な色使いが混じったサイケデリックなペイントをされた独特の美的感覚で彩られたもので、当時の時代の空気を強烈に残している。
彼女は「メルセデス・ベンツ」という題名の歌を歌っていて、神に「私にメルセデス・ベンツを買って下さい。友達はみんなポルシェです」と祈っていたが、手に入ったのはポルシェの方だったようだ。
彼女が死んだのは1970年なので、もう45年も昔の話になっており、今はもうヒッピーだとかジャニス・ジョプリンだとか言っても、知る人はほとんどいないのかもしれない。
タイのサムイ島やパンガン島では今も昔もヒッピー文化の申し子のような人間たちがその文化を継承している。
私が初めてタイのサムイ島に行ったときも、ヒッピーが愛する音楽が朝から晩まで流れていて、そこにはドラッグとセックスが充満していた。私はそこでヒッピー文化の洗礼を受けた。
そこに、ジャニス・ジョプリンの音楽があった。私は、彼女のシャウト(叫び声)に圧倒され、日本に戻ってからも彼女の音楽が忘れられなかった。