モデルとして成功した女性は、貧しいボーイフレンドをどうするか?

モデルとして成功した女性は、貧しいボーイフレンドをどうするか?

最近、タイである一組のカップルが話題になった。色白で長身で容姿端麗な22歳モデルと、低所得の25歳バイクタクシー運転手の収入的にも容姿的にも釣り合わないカップルだ。

彼女の方の月の収入は記事には書かれていないのだが、彼女はモデルとして成功し、フェイスブックなどを見ても普通のタイ人よりも収入は多いように見受けられる。

一方で25歳のバイクタクシー運転手の方の収入は一日15ドル(約1665円)、一ヶ月500ドル(約5万5502円)であると書かれている。年収にすると6000ドル。

このふたりは、最初から何もないところから付き合い始めていた。ふたりともタイ南部のナコーンシータマラートの出身で、ふたりはそこで知り合い、付き合い始めた。

しかし、田舎には金を稼ぐ仕事もチャンスもない。そこでこの貧しいカップルはバンコクに出て小さな店を開いた。服や靴を売るビジネスだ。

タイでは小さな店を開いて自活しようとする人は多い。私もそんな女性を何人か知っている。(ブラックアジア:ビジネスに失敗して、真夜中の世界に堕ちていくタイの女性

しかし商売というのは、10人始めたら9人が失敗する厳しい世界でもある。彼らもその商売がうまくいかなかった。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

ヌッチャラート・チャイチャン。タイ22歳モデル

地獄のようなインド売春地帯を描写した小説『コルカタ売春地帯』はこちらから

「あなたが行きたいところがあれば、私も行くわ」

バンコクに出て、ふたりで開いた小さな店はうまくいかなかった。ふたりは追い詰められ、その商売をあきらめるしかなかったのだ。

そこで彼は生活費を稼ぐためにバイクタクシーの運転手の仕事を見つけ、彼女はモデルの仕事をするようになった。ふたりは自分のできる仕事を探し、別々の世界に飛び込んでいった。それが現実的な判断だった。

男の方はまだ展望は開けないままだが、一方で長身でスタイルの良い彼女の方は、モデルとしてまずまずの成功をするようになった。

そして彼女はあるとき、「私はバイクタクシーのボーイフレンドがいて付き合って5年になる」とフェイスブックで告白した。

彼女のような若くて容姿が美しい女性は、SNSで多くのファンがついている。そんな彼女が「貧しいバイクタクシーの運転手と付き合っている」というのだから、ファンはみんな驚いた。

それはまたたく間に話題になってSNSで「まるで、映画やテレビのようだ」と拡散されていった。

その拡散は彼女の想定を超えるほど広がっていき、タイのテレビで取り上げられてからさらに有名になったのだった。それだけでなく、美しいモデルと貧困男性との「美しい恋」はトリビューン等の国際記事にもなった。

すると、それがインドネシアでも話題になって東南アジア中の男たちが彼女のフェイスブックに殺到するという社会現象になっていったのだった。(フェイスブック:Jubjang Nutchanart Chaichan

彼女のフェイスブックには、このようなことが書かれていると記事は紹介している。

“Why did I choose this man? Although we are different in every way, what we have in common is our love for each other,”

(どうして私が彼を選んだのかって? 私たちはいろんな面で違っているんだけど、お互いを愛しているという共通点を持ってるのよ)

“Whatever you eat, I’ll eat. Wherever you go, I’ll go,”

(あなたが食べたいものがあれば、私も食べるわ。あなたが行きたいところがあれば、私も行くわ)

インドネシアの辺境の地で真夜中に渦巻く愛と猜疑心の物語。実話を元に組み立てられた電子書籍『売春と愛と疑心暗鬼』はこちらから。

まだ芽の出ない男を決して見捨てない女性がいた

これで、まだ世の中で臥薪嘗胆にある男たち全員が、彼女にメロメロになってしまった。

容姿端麗でモデルような華美な仕事の中で生きている女性というのは、自分が成功するとうだつの上がらない男はゴミのように捨ててしまうのが普通だ。

単純に「釣り合わないから」である。

確かに何年も付き合って情はあるかもしれないが、彼女がより大きな成功とキャリアを求めるのであれば、貧しい彼氏は捨てればもっと成功できるはずだ。

つまり、華やかな職業の男性や、金持ちのビジネスマンや、上流階級の男たちと付き合うチャンスに恵まれる。

そうした男たちは美しい女性に目がないし、女性にしてもそうした男たちと付き合った方が経済的にもビジネス的にも未来が開ける。

上昇志向がある女性なら、自分が成功したと確信を持った時点で、低収入かつ下層のバイクタクシーの仕事をしている男を見捨ててしまうはずだ。

ところが、彼女はそうしなかった。

「男の価値は銀行口座の額で決まらない」と言い、まわりに何を言われても「私には恥じることがない。彼はとても真摯に仕事をしているのだから」と言い切って愛を貫くことにした。

彼女は近いうちに結婚して子供を作る予定でいると語っているので、メロドラマのような演出をしたら売名できると思ってやっているのではなさそうだ。

モデルで成功したのは想定外で、本当は彼とふたりで慎ましく生活できれば良かっただけの女性だったのかもしれない。

もし、彼女が本当に華やかで大金が飛び交う世界よりも、愛する男性と慎ましく生きる方に幸せを感じているのであれば、男の責任はとても重大だ。

それにしても、今どき目にしないシチュエーションである。なかなか考えさせられるものがあるのではないか。(written by 鈴木傾城)

もし、彼女が本当に華やかで大金が飛び交う世界よりも、愛する男性と慎ましく生きる方に幸せを感じているのであれば、男の責任はとても重大だ。それにしても、今どき目にしないシチュエーションである。なかなか考えさせられるものがあるのではないか。

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