◆「竹の塚」のリトル・マニラ。フィリピン女性は今もいる

◆「竹の塚」のリトル・マニラ。フィリピン女性は今もいる

(2020年7月20日、竹の塚のフィリピンパブ「ソシアリスタ」と「ヴィーナス」で中国発コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生しているのだが、竹の塚のフィリピンパブは、私も2015年11月に訪れて記事にしたことがある。このようなところだった)

東京都足立区の東武伊勢崎線に「竹の塚」という駅がある。公団住宅や都営住宅が建ち並ぶこの界隈は、2005年ほどまでは「リトル・マニラ」と呼ばれていた場所だった。

フィリピン女性は1980年代から年間8万人以上もの規模で日本のアンダーグラウンドに入り込んでいて、彼女たちは1990年代には「じゃぱゆきさん」と言われるようになっていたのは記憶にある人もいるかもしれない。

足立区は2005年まで大量のフィリピン女性を受け入れていた場所だったのだ。

しかし、日本政府がフィリピン女性に対して興行ビザを徹底的に絞った結果、タレントとして来日できる女性が激減し、竹の塚からもフィリピン人も多くが去ってしまった。

2005年3月15日から日本政府がフィリピン女性を入国させなくなった「きっかけ」は、もちろんアメリカ国務省の件があったからだ。日本政府は外圧には弱いのだ。(フィリピンへの道。2005年3月15日、絆が断ち切られていた

そして今、竹の塚は「リトル・マニラ」と呼ぶにはいささか気恥ずかしい規模にまで縮小してしまった。しかし、もちろん今でもフィリピン・パブが残っていて、フィリピン女性もいる。そんな女性のひとりが、私にこう言った。

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