幼稚園や小学校低学年の子供たちにとって、二十歳の女性はとても「大人」に見える。たとえば、幼稚園の子供たちの中には、二十歳の女性に「おばさん」と言って、女性を愕然とさせることもある。
もちろん、幼稚園の子供たちに悪気があるわけではない。彼らは自分よりもはるかに大きくて、しっかりしていて、物事を分かっている二十歳の女性を「大人」と認識している。だから、二十歳の女性であっても「おばさん」になる。
小学校低学年の子供たちは、大学を出たての20代前半の若い先生でも「何でも知っているすごい大人」である。先生というのは、大人の中の大人なのだ。
では40代以上の人間たちにとって、二十歳の女性はどのように見えているのだろうか。まだまだ少女に近い未熟な感じがする「女の子」の印象を持つ人が多いはずだ。
50代や60代の目から見ると二十歳の女性など、ただの小娘にしか見えないだろう。
「二十歳の女性」を見ても、子供たちが彼女に持つ印象と、中高年たちが彼女に持つ印象は、まるっきり逆さのものであるというのが分かる。
別にどちらが正しいというわけでも間違っているというわけでもない。両方とも彼女を二十歳と認識しているのだが、捉え方は180度違っているのである。