カンボジアは共産主義国家であり、かつてはポル・ポト政権という超独裁政権の支配下にあったこともあり、同じ共産主義の独裁主義国家だった北朝鮮に理解があった。
その関係で、フン・セン時代になっても朝鮮人がカンボジアを東南アジアの拠点とするなどして、朝鮮人とカンボジア人の裏の結びつきは意外に強い。
北朝鮮は「スーパーK」と呼ばれる偽ドル札を印刷していたことがある。
2006年、北朝鮮は偽ドル札を流通させるのに、まずカンボジアに持ち込み、それから隣国タイの歓楽街パタヤでばらまく計画を持っていた。
この仕事の実行犯だったのは田中義三という名の日本人だったが、この日本人は1970年のよど号ハイジャック事件で北朝鮮に逃げた男だ。
CIAがこれに気付いて田中義三は逮捕され、スーパーKの大量流入は阻止されたが、北朝鮮とカンボジアの結びつきの深さはこの時も再確認された。