バングラデシュは何もない国だ。インドに関心を持つ人であっても、バングラデシュには関心を持たないことが多い。
この国はアジアの最貧国であり、政治から行政までがすべて腐敗しており、人権もなければ福祉もにない。
サイクロンのような自然災害は毎年のようにこの国を縦断し、洪水は日常茶飯事であり、地下水には砒素が混じっている。(砒素で危険だと言われても飲むしかないバングラデシュの人々)
食べ物に虫が混じることもたまにある。レストランのコップも底にコケがたまっているような不潔なものだった。それに大騒ぎしていたらバングラデシュでは生きていけない。静かに受け入れるしかない。
貧困層の宿泊所に泊まれば、ベッドには南京虫が這い回っており、マラリアを運ぶハマダラ蚊が窓の隙間から入ってくる。
中級ホテルに泊まっても、設備はあちこちが壊れており、備品は切れているし、鍵すら満足にかからない。また、トイレも非常に汚く、個室に入るだけでも恐ろしい。