タイのパタヤで、ひとりのドイツ人の男が真夜中に、ソイ・ブッカオを歩いていた。
アレクサンダー・クロウスというフランクフルト出身の28歳の男だったが、彼はTシャツこそ着ていたものの、下半身は何もつけていなかった。靴すらも履いていなかった。
特に泥酔しているわけでもなく、ドラッグをやっていたわけでもなかったようだ。冷静ではなかったが、精神的に異常があるわけでもなかった。
ただ、この男はTシャツだけを着て真夜中の歓楽街を歩き回っていたのである。
警察がやって来ると、このドイツ人は走って逃げ出し、逃げている最中に今度は唯一身につけていたTシャツも脱ぎ捨てて完全に全裸になった。
そして、混雑したエリアに出て、フェンスに上ってさらに逃亡しようとしたが、そこで警察に取り押さえられた。