援助交際が一般化したのは1996年くらいからだと言われているので、もうそろそろ20年近くになる。援助交際の主軸になったのは17歳から21歳頃の少女たちだから、彼女たちは今、36歳から40歳になっている。
援助交際とは、売春ビジネスをソフトな言い方に変えたものである。「援助交際は売春なのだから、売春と言え」と当時の保守的な男たちは不快感をあらわにしながら語っていたが、私自身は、若干違った印象を持っていた。
基本的に、援助交際も売春には違いない。しかし、援助交際と、売春ビジネスは厳密に言うと、少し違うのではないか、というのが当時の私の直感だった。
私は当時から東南アジアの女性たちにぞっこんだったので、援助交際をする女性たちとの接点はまったくなかった。
しかし、それでも彼女たちが東南アジアの女性たちの売春とはニュアンスが違うということくらいは感じていた。売春は売春でも、彼女たちは東南アジアの女性たちとは感覚も、行動も、得た金の使い道も違っていた。