2011年頃まで、シンガポール政府は今後の「中国の時代」を見越して、大量の移民を受け入れていた。
その結果、人口の4分の1が移民で占めるほど、国内が移民で覆い尽くされた。
すべては中国の成長を吸い取るためだった。
しかし、2012年あたりから様相が変わってきており、シンガポールの移民政策が岐路に立たされる事態になっている。
中国人が大量に流入し、人口が増えたことによる混雑や、混乱や、犯罪の増加や、行政の低下に見舞われた。
さらには不動産価格まで暴騰して、格差が拡大し、国民の不満が爆発しているのである。
大量に移民を入れたことによってシンガポール政府が直面した問題は、グローバル経済が抱えている問題がそのままシンガポール国内で凝縮されていて興味深い。