中国では名前の書けない人々が5000万人から1億人以上いると言われている。
どうして、これほど重要なことが5000万人ほども数字の差があるのかというと、中国では未だに戸籍不明者が1億人近くいて、こうした人たちの統計が取れないからだ。
こうした人たちを「文盲」というのだが、文盲になるのは教育を受けていないからであり、教育を受けないのは貧しいからである。中国は沿岸部に富裕層が集まっているが、内陸部では多くの人たちが取り残されている。
特に農村出身の人々の貧しさは50年も60年も前と同じであると言われている。では農村人口はどれくらいか。約9億人である。
豊かさから見放された人たち、戸籍もないような人たち、字も読めない人たちがひしめき、彼らは中国の奥地で見捨てられて貧しさに呻吟している。
こうした極貧の世界で生きる女性たちはまともな仕事がないので、農家の嫁になるか、それとも売春ビジネスに堕ちるかくらいの狭い選択肢しかなく、若い女性の多くが売春ビジネスを選んだり、選ばされたりする。
彼女たちが堕ちる売春宿は、もちろん貧困層向けだ。つまり、売春ビジネスに堕ちても、金持ちになれるわけではない。