年末にインドに行くと、街中の露店がいっせいにカレンダーを売り出しているのを見かける。
そのカレンダーにはボリウッドの美人女優の顔が並んでいることもあるが、最も多いのは神々を描いたものである。
ヒンドゥー教のシヴァ神、象神ガネーシャ、あるいはラクシュミー、ハヌマーン等の神々が描かれ、飾られているので、まるで露店が神々の祭典のように見える。
インドでは今も祭壇に夕方のある時間になると人々が集まって一心不乱に祈念している姿もある。
昼間の何気ない時間でも、街のあちこちにある祭壇にごく普通の会社勤めと思われる男性が足を止めて手を合わせてから去っていく姿を見かける。
スラムに住む貧しい女性の部屋に行くと、どの女性の部屋にもドアの上や壁の目立つところにシヴァのポスターがうやうやしく飾られている。