スウェーデンでは2016年1月30日に、難民受け入れの反対派と賛成派が互いに激しく衝突して暴力沙汰になった。イギリスでも難民反対派と賛成派が対立している。
2015年に100万人もの難民を受け入れたドイツでもいよいよ難民受け入れ反対デモが先鋭化して、メルケル首相が「受け入れは一時的なものである」と言うようになっていった。
移民問題・難民問題は、今やユーロ圏を揺るがす火薬庫と化してしまった。
排斥デモ、異民族敵視、憎悪、相互対立は、多民族国家を目指した国のほとんどが経験している。多民族共生というのは、口で言うほど簡単なものではない。
共生どころか、むしろ衝突となり暴力の応酬となってしまう。当然だ。ひとつの地域に、文化がまったく違って、考え方も根本からして異なる人たちが押し込まれる。
民族によっては、マナーも違えば、常識も違えば、言葉も違えば、人種も違う。
何もかも違った人間がどんどん増えていくと、受け入れる側からすると、自分たちの文化が侵略されていると捉えるのは、避けられない。こういった対立は、これから世界中で吹き荒れることになる