バングラデシュはイスラム教を国教とする宗教国家だ。この国の人々の大半はベンガル人なのだが、ベンガル人と言えばインドのベンガル州に住む人たちと完全に同一の民族だ。
それなのにこの国がインドではないのは、インドが独立するときに宗教の違うイスラム教徒が蜂起しインドと一緒になるのを拒んだからである。
インドの主流派ヒンドゥー教とイスラム教徒は激しく対立し、血みどろの闘争が起きていた。最終的に、別々の国として独立するのはやむなしという結果になって今に至っている。
私はインド・ベンガル州コルカタ(旧カルカッタ)の売春地帯でとても惹かれた女性が何人かいる。あとで知ることになるのだが、私が気に入った女性はことごとくが隣国バングラデシュから流れて来た女性たちだった。
小説『コルカタ売春地帯』で中心になった女性のモデルも、実はバングラデシュ女性である。(小説『コルカタ売春地帯』。インドの最底辺とその時代背景)
こんなこともあって、私はいつしかインドからバングラデシュにも足を伸ばすことになったのだが、それにしても私はなぜインド女性よりバングラデシュ女性の方に惹かれたのか。