閲覧注意
日本で貧困問題が話題にならない日はなくなってしまった。それだけ貧困が切実なものになってきているということだ。
しかし、多くの日本人はまだ本当の地獄に堕ちていない。
なぜなら、多くの貧困は、まだ相対的貧困のレベルであり、絶対貧困ではない。さらに「貧困は問題だ」と議論してくれる人もいるし、生活保護もある。そして、先進国の豊かなインフラの中で暮らせる。
本当の地獄は、膨大な貧困層がホームレスのまま放置され、ホームレスの一家が路上で暮らし、もう誰もが貧困問題をあきらめて誰も貧困について議論しなくなり、生活保護も財政悪化で消えてなくなり、インフラも老朽化してスラムが生まれる社会を指す。
社会全体が貧困に堕ちたら、もう誰も貧困層を助けようという話はしなくなる。あまりにも貧困層が増えてしまうと、みんな貧困なのだから受け入れろという思考に転換する。そこからが本当の貧困、本当の地獄のスタートになるのである。
そんな社会は途上国にある。たとえばアジア圏で最も多くの絶対貧困層が溢れているのがインドである。貧困層は放置され続け、スラムが生まれスラムの女性は母も娘も売春したりして生きている。
本物の極貧地獄を見たければインドのスラム売春地帯に行けばいい。ただし、問題もある。