「デリヘル」が表の風俗であるとすると、「援デリ」は裏の風俗だ。
2018年11月6日。大阪で大規模な援デリ業者が摘発されている。逮捕されたのは大川拓也という26歳の男、満元塁容疑者という25歳の男ら24人だ。関わっている男だけで24人なのだから、いかに大規模だったか分かる。
彼らはインターネットの出会い系サイトで「体のお付き合いができたらいいな」「ホテル代別で2万円でお願いします」と書き込んで客を募り、女性をそこに派遣していたのだった。
出会い系サイトで大々的に客を募り、女性を派遣して売春させる。援デリの「援」は援助交際の「援」から来ており、デリはデリバリーから来ている。
デリヘルという表側の風俗に行けば合法で女性の性サービスが行えるのに、なぜ援デリという違法ビジネス「援デリ」が存在しているのか。
援デリは、「援助交際」というフリーの売春をしていた女性を束ねて出来上がったのが発端である。援助交際は日本のバブルが生んだ少女売春から始まって、形を変えながら今も続いている売春のひとつの形態だ。
通常この援助交際に手を染める少女は一匹狼なのだが、彼女たちはすぐに裏社会の男たちから「カネのなる木だ」と思われて取り込まれていた。彼女たちを取り込めると何重も利益が上がるのだ。どういうことか。