以前、タイのチャイナタウンであるヤワラー地区で、コブラを酒に漬けたコブラ酒を見たことがあった。
マムシやハブが酒に漬けられたものは知っているが、コブラ酒を見たのは初めてだったので、まじまじと見つめてしまった。
人間は太古の昔から毒を持つ爬虫類や虫を神秘的なものとして崇める性質があって、たとえばヘビやサソリなどは今でも悪魔的な力を持つ生き物として特別な感情を抱いている。
だから、こういった生き物を食べたり、エキスを抽出して飲んだり、粉末にして薬に混ぜたりすると、何かに効くのではないかと考えたりするようだ。
そこで、いろんな国で、爬虫類をアルコールに漬けて、それを飲むような伝統が生まれて来る。
メキシコではテキーラにサソリを入れている。サソリ酒だ。サソリ酒はイギリスでも作られている。また、ベトナムでも一般的にある。
イギリスではなぜか爬虫類酒が揃っていて、トカゲ酒というものもあるという。