毎年毎年、日本は悪くなっている。日本は去年よりも、さらに悪くなったことを誰もが実感していると思う。
国家は累積債務を積み上げており、増税と福祉切り捨てが同時に進んでいる。消費税も上がったのだから、これに対して物価も上がっている。
社会福祉の切り捨て、行政の切り捨ては、そのまま「女性の切り捨て」になっていく。
今ごろになって日本社会は「女性の貧困」を発見したようだが、こういった貧困は1990年代からその底辺でじわじわと広がっていた。それは当時のブラックアジアでも繰り返し繰り返し指摘してきた問題だ。
日本は高度成長期が始まった1950年代から、それが終わる1980年代終わりまでが「特殊な時代」だったのであり、その前後は社会の底辺で大きな貧困が解消できない国だった。
国が衰退していくと、どこの国でも「女性の時代」というのはまるで幻だったかのように萎んでいくのである。