私はすでにアルコールを飲まなくなって久しいが、真夜中の世界に生きる人たちには、アルコールを飲むというのはまぎれもなく仕事だ。歓楽街は、まさにアルコールで満ちている。
酔って記憶にないまま豪遊している男もいれば、相手が誰なのか分からないまま男についていく女性など、歓楽街ではアルコールでの悲喜劇でいっぱいだ。
時には歓楽街の路上を全裸で歩いてみたり、酔って店の中で性行為を始める男女もいる。
そんな一時的な狂乱で終わるなら問題ないが、アルコールにどっぷり浸っていると、やがてはアルコール依存になっていったり、肝硬変になったりすることもある。
それでも歓楽街に沈没するのであれば、アルコールから逃れることはできない。
そんな世界で生き残るためには、アルコールとうまく付き合う能力が必要だ。「飲んでも、飲まれるな」とはよく聞く戒めでもある。
歓楽街で生き残れる女性というのは、アルコールを深く愛してがぶ飲みする女性よりも、意外にアルコールから一定の距離を置いている女性の方がむしろ多いとも言われている。