
ジェンダーレストイレとは何か。それは「男性用・女性用」という区別のない、性別(ジェンダー)にとらわれないトイレを指す。いま政治でも課題になっているトランスジェンダーに対応するためのトイレである。歌舞伎町タワーにできたので、見てきたのだが……(鈴木傾城)
物議を醸している「ジェンダーレストイレ」
2023年4月14日に、歌舞伎町に複合高層ビル「東急歌舞伎町タワー」がオープンした。高さ225メートルで、地上48階、地下5階の巨大高層建築ビルである。シネシティから見ても非常に巨大なビルだった。
上階には「BELLUSTAR TOKYO(ベルスター・トウキョウ)」という高級ホテルと、「HOTEL GROOVE SHINJUKU(ホテル・グルーヴ・シンジュク)」というコンセプト・ホテルが同居している。
完全にインバウンドを取りに行っているエンターテーメント建築ビルだった。なるほど歌舞伎町はコロナ禍が嘘だったかのように忘れ去られ、他の地区とは違ってもう外国人だらけになっている。歌舞伎町タワーは、そのインバウンド客をかなり吸収するのだろうと思わせるものだった。
「歌舞伎町は日本人の歓楽街ではなくて外国人の歓楽街になるな……」
トー横キッズがたむろしていたシネシティも、もうしばらくしたら外国人がたむろするようになって光景が変わるだろう。コロナ以前はここにタイ人、フィリピン人、中国人のストリート売春をする女性たちがひしめいていたのだが、恐らくあの光景が再び戻ってくる。
そんなことを思いながらシネシティ側から歌舞伎町タワーの巨大なスクリーンの毒々しい映像を見ていると、それはTikTokの宣伝だったことに気づいた。欧米ではTikTokをはじめとした中国アプリは意図的な個人情報の収集が問題になって排除の予定だが、日本では熱烈歓迎らしい。
そういうのを見つめながら、歌舞伎町タワーの二階に上がるエスカレーターに乗った。見たいのは、物議を醸している「ジェンダーレストイレ」である。

「男性の身体に閉じ込められた女性の私」
ジェンダーレストイレとは何か。それは「男性用・女性用」という区別のない、性別(ジェンダー)にとらわれないトイレを指す。いま政治でも課題になっているトランスジェンダーに対応するためのトイレである。
LGBTの対応の中で、特に社会的な扱いで問題になっているのがトランスジェンダーである。では、トランスジェンダーとは何か。
トランスジェンダーとは、自分が生まれた時に割り当てられた性別とは異なる性別《ジェンダー》に属する人々のことを指す。つまり、自分が男性と思って生きたいのに女性として生まれた人、あるいは女性と思って生きたいのに男性として生まれた人などが含まれる。
この中で問題になっているのが「心は女性、身体は男性」のトランスジェンダーである。彼らのうちの多くは「心が女性」なので、男性としての自分の身体にとても違和感を感じている。
あるトランスジェンダーは私に「男性の身体に閉じ込められた女性の私」とその状態を語った。そんなわけで、”彼女”は男性の身体を何とか女性に近づけていきたいと願う。
それが化粧をすることだったり、女性の服を着ることだったり、女性ホルモンを取って身体を女性化することだったり、性転換手術を受けることだったりする。
ただ、女性ホルモンを取って身体を女性化するのは非常に時間がかかることでもあり、性転換手術をするにしても莫大な手術代がかかる。そのため、男性の身体に化粧をしたり女性の服を着せることになる。
もともと華奢な身体をしたトランスジェンダーの場合はうまく「女装」ができることもあるのだが、化粧しても女性の服を着ても、どうしても男性の痕跡が残ってしまう人もいる。彼らは、どちらのトイレを使えばいいのだろうか?
トランスジェンダーのトイレ問題は根深いものがある
「心は女性、身体は男性」のトランスジェンダーがトイレを使う場合、ほぼ女性にしか見えないトランスジェンダーは女性用トイレを使うだろう。
しかし、女性として完成していないトランスジェンダーの場合は、そのまま女子トイレに入ると「女装した男性が入ってきた」と警察沙汰になったりすることもある。
彼らは目立たないようにトイレを使いたいだけなのだが、いかんせんトランスジェンダーでも何でもない変質的な男性の犯罪者が女装して女子トイレに入って来るケースもあるので、男性が勝手に女子トイレに入ってきたと思われて問題が起こる。
このことを知り合ったトランスジェンダーに聞いてみたのだが、「もし多目的トイレがあれば、そちらを使う」と答えてくれた。多目的トイレがない場合は「目立たないようにこっそり女子トイレを使う」と言った。女装で男子トイレに入ると、そちらの方が物議を醸すからだ。
しかしながら、女性からしてみたら「心は女性」と言われてもトランスジェンダーの身体は男である。心が女性かどうかは見た目からは分からない。だから、性犯罪者が女装して女子トイレに入ってきたという恐怖心もある。
そのため、女性自身も落ち着かないし、トランスジェンダー自身も落ち着かない。双方共に不幸となってしまうのである。このように、トランスジェンダーのトイレ問題は根深いものがある。
そこに、いよいよ登場したのが「ジェンダーレストイレ」だったのである。いずれ、どこかで出てくるのだろうと思っていたが、まさか私がうろついている歌舞伎町のビルにいち早くできるとは意外だった。
それで、このジェンダーレストイレが話題になった時、私は寄ってみたくなったのだった。

男性と女性の間に、見たことがないピクトグラム
二階に上がるとすぐに見えるのは、ケバケバしい内装のフードコートなのだが、エンターテーメントビルらしく、派手派手しいレイアウトで彩られている。よくハリウッドの馬鹿馬鹿しい映画で出てくる珍妙な「日本の光景」とそっくり同じ感覚がここにあった。
問題の「ジェンダーレストイレ」はこの珍妙な日本風レイアウトのある二階の右手側にあるのがすぐに分かった。天井の案内にも「ジェンダーレストイレ」と書かれている。英語では「All Gender Toilet」になっていた。
案内の矢印にある方向に進むと、突き当たりに壁がある。この壁にピクトグラム(アイコン)が記されていた。
じっと、それを見てみる。よくトイレのピクトグラムは「男性は青、女性は赤」で区分けされているのだが、このピクトグラムには色がついていない。なぜなら、ジェンダーレスが強調されているからだ。
ジェンダーレスというのは「男は青と決めつけるな、女性は赤と決めつけるな」という思想まで含まれている。だから、男女を色分けで区分けすることができない。それで色がないピクトグラムが並んでいる。
女性のピクトグラム、男性のピクトグラム、車椅子に乗った障害者のピクトグラムが並んでいるのだが、男性と女性の間に、見たことがないピクトグラムがあった。女性と男性が半分ずつになったようなピクトグラムだ。これがトランスジェンダーを示しているのだろう。
そのピクトグラムの下には使用トイレの形が書かれているので、こちらは分かりやすい。しかし、「ジェンダーレス」の概念のない人にはこれを見て「どちらに行けばいいのか分からない」と混乱するはずだ。「男性トイレ・女性トイレ」と書いていないからである。
年配の女性は、ひとまずトイレの形を見て右に行くのだろうが、そこでかなり戸惑うはずだ。そこには5人、6人ほどの男性も女性に混じってうろついているからだ。

男でも女でも誰でも使えるジェンダーレストイレ
男がうろうろしているのを見たら、そこは男子トイレなのかと思って、元に戻ってあらためて絵を見ても、やはりどちらに行ったら分からないだろう。「女性用」と書いていないからだ。
つまり、ここは「女子専用トイレはない」のである。
結局、ピクトグラム(上のアイコン)では何が何だか分からないので、紙で「ご案内」を見て、どこに行けばいいのか決めないといけない。ちなみに「ご案内」の方にはトランスジェンダーの絵はなかった。
ピクトグラムのトランスジェンダーも、事情の分からない人は判別できないだろう。その上に、このトイレ空間には女性専用がない。
この歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレが物議を醸してSNSで批判が沸騰したのは、まさにこの部分であった。男性専用のトイレはある。しかし女性専用は用意されておらず、それは男性でも女性でもトランスジェンダーでも誰でも利用できる個室で代用させていたのだった。
女性は使いにくくて仕方がないはずだ。
このトイレ空間は、奇妙なことに男性用トイレの側には入口にドアがついていて、なぜかセキュリティが非常に守られている。まるで男性はか弱い存在なので外敵から守る必要があるかのような作りである。
しかし、女性が入る個室のトイレについては、なぜか男でも誰でも行き来できる妙に開放的な空間になっているのだった。なるほど、ジェンダーレストイレというのは、女性のプライベート空間を奪うものであったのかと納得した。
私自身は「男性用トイレ・女性用トイレ」と共に「多目的トイレ」を必ず併設するようにしたらトランスジェンダーたちも何とかなると思う。しかし、日本社会は女性専用トイレをなくして、男でも女でも誰でも使えるジェンダーレストイレにしたいのだろうか……。
これを機にジェンダーレストイレが増えていくのか、それとも今まで通りのトイレが支持されるのか。日本人女性がどちらを選ぶのか興味がある。歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレについては、混乱と当惑を招いているだけのように見えた。

現状

こんな使いにくいトイレめっちゃイヤです。
だいたいジェンダーレスとかLGBTQとかカタカナでやってるのはうさんくさいです。
なんか世の中どんどん悪くなってるよな気がする、気のせい?
トイレの標識の絵ですけど、女性がスカートはいてますよね。女性がスカートって決めつけるのは差別じゃないんですかぁ?w
オカマの人の絵は半分男で半分女の絵ですよね。これはこれで半男半女みたいな感じで差別じゃないんですかぁ?w
それに立ち小便器は男性用って誰が決めたのw
女だって立ち小便器使いたい人がいる?かもよw
よけいなコトすっからよけいにややこしくなるわけですよ。
男、女、多目的でいいの、こういうのは。
トランスジェンダーって「身体は男性、性自認は女性」と「身体は女性、性自認は男性」がありますよね?
だったら多目的トイレと同じ形にするしかないだろうし、わざわざ特別枠を設ける必要ないような。
多目的トイレの数を増やせば解決するよね……
この謎の区分けはまだ一般に広く用いられてはいないようですが(笑•実験段階というところか?)サテどうなっていくんでしょう。
煩雑なようでこいつぁ…アサガオ(昭和の時代は立ち小便専用器をアサガオと言いまして)とそれ以外という誠に荒っぽいというかシンプル?な区分けとも言えますね。
頑なにアサガオ残すのは何故⁈(爆笑)
こんななってくると、男同士の出会い(ハッテン)の場はアサガオエリアで捗っていきそうですなあ。
コクサイレンゴーとかいうふざけた組織の◯◯委員会で決定された事項については、加盟国は「誠実に」履行しなければならないわけです、建前上は。
他の国はそもそも規制事項を自国に有利になるように事前工作したり、一応施行はするけどちゃんと抜け穴作って自国の経済に及ぼす影響を極力減らすんですが…
聞くところによると、とある極東の間抜けな国は、コクレンで決まったことは絶対正義の世界政府が決めたことだから、キマリは絶対守るし確実に履行しようとするそうです。そりゃあ世界中から誉めそやされますよね、「さすが誠実の国、ごリッパごリッパ」と。
でもね、皆さん、リッパリッパだけで、おまんまが喰えますか? 喰えましぇーん!(ここは田中角栄元総理の声で脳内再生してください)
私がもし経済的に困窮して悪魔に魂を売り渡しこの間抜けな国でどんな悪どい商売でもすることになったら、そうですね…
ちょっと前なら「人権」、流行り物なら「エコ」とか「SDGs」、最新ならジェンダーレスをネタにして「これをきっちり守らないとセーサイが加えられますよっ!」と脅かしつつ企業からコンサル料をふんだくりますね。
まあ、そんなことしても益はなく、企業は衰退するでしょうし国力も衰えることになるでしょうが、知ったこっちゃねーし
だまされるほーがわるいっ! ピュー(逃走)
このジェンダーレストイレが、よからぬ目的(ハッテン場)で利用されそうですね~
そうでなくても、障害者トイレでハッスルする輩もいることですから
話は少しそれますが、過去にトップクラスのクレーム?がありました
「環境の良い公園近くの土地を買って家を建てたのに、その公園はゲイ業界では有名なハッテン場じゃないか!夜の公園でトイレを使うのはゲイばっかりじゃないか!なぜ隠していた!調査義務違反だ!謝罪と賠償を・・」
・・・という恐ろしいクレームがありました
教えてもらった、爆サイというサイトをみると、確かに岸和〇市某中央公園は、そういうエリアでした(笑)
自宅2階の娘さんが、ゲイをみて気分が悪く、もう住みたくないというのは気の毒ですが、仕方ありません
発展的なお話はできませんねと答えたら、ハッテンとかなめとんのかワレ!とまた怒られました
昭和の共同トイレに逆戻りなんですねえ。新幹線でも男女共同のトイレがあったりしますが、女性は避ける人が多いですね。男性、女性、その他 で分けたらいいと思うんですけども。