売春地帯には、当然だがストリートを埋め尽くすように売春に関わる店が大量に建ち並んでいる。
まだ世の中のことを何も知らなかった頃、これは「誰か」がその場所に意図を持って作っていった人工的なものであると漠然と考えていた。
世界中で、同じジャンルの店が集まった場所がたくさんある。日本でも、「電気街」「問屋街」「商店街」「ファッション街」と、様々な「専門街」がある。
こういったものはすべて、誰かが意図して街作りしたと考えたのだ。
都市計画というものがある。政府や行政が街を機能的に構築していく。京都や札幌が碁盤の目のようになっているが、あれはまさに意図して機能的に作られたからそうなっている。
いや、それぞれの国のそれぞれの都市は、そういった計画が最初になければ、カオスと化する。
それが無意識に頭に残ったので、専門街もまたそうやって意図されて創造されたのかと漠然と考えていた。