鈴木傾城

◆『ラテラル』トークライブ、参加ありがとうございました。心より感謝です

鈴木傾城です。まだ大阪におります。今日、些細な用事はあるのですが、他は特に目的は持たないで、のんびりと大阪で一日過ごそうかと思っております。大阪はとても性に合っています。好きです。 トークライブの前日は西成《にしなり》のドヤ街に長い間いたのですが、こちらでも西成のアンダーグラウンドを解説して下さる方や、西成で有名なホームレスの方と出会ったりしておりました。 昨日のトークライブではたくさんの方に参加 […]

鈴木傾城の執筆環境。今の環境はクラウド重視、M1チップでまた変化するか?

執筆に使っているアプリは、最近はMacのOSに無料で付いてくる「Pages」を使っている。しかし、それは今年に入ってからで、それまではずっと「mi」というエディターか、「Atom」というエディターのどちらかを使っていた。使っていた期間が最も長いのは「mi」だ。どれくらい使っただろう。少なくとも10年は使ったのは間違いない。(鈴木傾城)

◆『ボトム・オブ・ジャパン』はできています。あとは本屋に並ぶのを待つだけ

今まで何の制限もなく、自由に気ままに好きなだけ夜の街をほっつき歩いていた。しかし2020年は、中国発コロナウイルスのパンデミックでそういうわけにはいかなくなった。「やれやれ」と思う。 本当は3月に東南アジアのどこかに出かけ、東南アジアの真夜中を再びうろうろしたいと思っていた。スラムみたいなところに沈没して、安いメシを喰らい、暑さに汗をかき、野良犬のようにさまよい歩きたかった。 タイに行こうか、カン […]

◆旅先で原稿を書くのであれば、もしかしたらこの方法がベストになるのか?

今、東京を離れて出先でうろうろしているのだが、このような時でも原稿を書きたい。 東京にいるときは、27インチのアップル・シネマディスプレイを前に、長時間タイピングしても疲れない東プレのキーボードを前にして仕事をしている。 この東プレのキーボードというのが非常に絶品で、以前から腱鞘炎になりかけていた指がこのキーボードに変えてからすっかり治った。 もうこのキーボード以外には使いたくないくらい気に入って […]

◆ブラックアジアの出版元である「ラピュータ」が力尽きてしまったこと

このサイト『ブラックアジア』は、東南アジアの売春地帯の話を書くことから始まった。つまり、『売春地帯をさまよい歩いた日々』がブラックアジアの原点であり、始まりである。 私は今でも東南アジアのあの濃厚な空気感やアンダーグラウンドの強烈な女性たちの人間模様や関わりには惹かれ続けているし、恐らく一生そこから離れることはできないのだろうと思っている。 すでに東南アジアに何ヶ月も沈没したり、日本を飛び出して計 […]

◆イスラム圏の女たちに好かれたくてヒゲを生やして空港でテロリスト扱いの日

新型コロナウイルスの蔓延によって、グローバルな人の流れがじわじわと制限されるようになっている。 日本政府は中国・韓国・イランからの入国拒否を原則として拒否することに決めたのだが、日本人もインドを含めてあちこちの国から入国制限されるようになっている。 新型コロナウイルスを水際対策で阻止するには、人の入出国を管理するしかない。だから、2020年の海外旅行は不便かつ不自由なものになる。 日本からの渡航者 […]

◆「このままでは40代頃にはホームレスになって死ぬ」と覚悟していた頃のこと

2019年8月。私は久しぶりにタイの首都バンコクに向かって、かつて自分が沈没していたあの東南アジアの喧噪にまみれていた。 若い男たちを誘う女たちの嬌声。バーの奥から男が通るたびに大声を張り上げて引きずり込もうとする女たちの姿。檻に入れられている獣のようにストリートを行ったり来たりしているレディーボーイ。バスの停留所でひっそりと立つ素人の女。 そして、売春カフェ「テルメ」の満員電車のような混雑の中で […]

目を守るためにサングラスを付けるようになったが、気に入ったものがない

私はほんの数年前まで、サングラスはいっさいしない主義だったのだが、ある時に深作秀春氏の著書『視力を失わない生き方』を読んでから、自分の「サングラスはしない」という考え方が間違っていることに気付いた。 「太陽のまぶしさは歳を取れば取るほど眼に深いダメージを与える」とそこには書かれていた。具体的には紫外線によって白内障を引き起こしたり、翼状片のような病気を誘発することもあるという。 それから、私は急い […]

◆努力しても報われないかもしれないが、それでも努力しながら生きる

子供の頃、私の住んでいたところから駅に向かって歩く途中、個人経営の鉄工所みたいなところがあった。 そこを通ると機械オイルの匂い、ガソリンの匂い、切り出した鉄の匂いがした。その匂いがとても心地良くて、私は立ち止まってずっと匂いを嗅いでいたものだった。 やがて引っ越して、その匂いを嗅げなくなってしまった。そして記憶からも消えた。 二十歳以後、私はタイをうろうろするようになったのだが、バンコクのヤワラー […]

◆快楽に死んでいった二人の男と、死にそうで生き残った鈴木傾城

東南アジアの闇。東南アジアの暗がり。荒廃した街の奥の奥にある小さな赤いネオンと、そのネオンの影で禍々しい陰影を表情に貼り付けた女たち。 据えたカビの匂い、タバコの煙、そして女たちの髪から漂ってくる安い香料とパウダーの匂い。 私はこうした世界に惹かれ、今も目を閉じると不意に浮かぶのがこうした暗黒の売春宿の光景である。東南アジアの闇は今も私の脳裏に刻まれており、そこから抜けられない。 そこから離れよう […]

◆鈴木傾城、あいりん地区で1泊1000円のタコ部屋に沈む

大阪のあいりん地区は、かつては「釜ヶ崎」と呼ばれた場所で、東京の山谷と共に日本を代表する「ドヤ街」である。ドヤ街とは「宿(やど)」を逆さに言った言葉である。 裏社会の人間は、自分たちが「裏側」であるという意識があるので、表側の人間が「やど」と言えば裏側の彼らは「どや」、「おんな」を「なおん」、「がくせい」を「せいがく」と逆に言って隠語にしてしまうのが好きだ。 そんなわけで、あいりん地区は宿街ではな […]

◆大阪。あいりん地区と、飛田新地に寄ったので歩いてみた

大阪に入って、梅田をうろうろ歩いていたのですが、今日は朝の9時頃に天王寺付近にいたところで、大阪環状線の人身事故でまったく電車が動かなくなりました。 どうも、今宮駅で人身事故があったということですが、1時間以上も再開不能とのことです。 まあ、このようなことは海外ではよくあることなので、のんびり待っていたのですが、どうにも動かないので、予定を変更して事故の遭った今宮の手前である新今宮という駅で下車し […]

◆傾城(けいせい)という言葉に娼婦の存在が埋め込まれている

徳川家康は戦国時代を生き抜いた稀代の策略家であり、戦略家だった。 この男が豊臣秀吉を破って天下を制定したとき、西方の大名たちを弱体化させるために公娼制度と参勤交代を敷いたのは有名だ。 家康は、江戸の吉原に一大遊郭を作り上げ、これを手厚く保護した。そして、参勤交代で江戸にやってきた大名たちを遊郭へと誘導したのである。 何が狙いだったのか。 コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い […]