ポルノ

◆ホリー・ポーカーの死。ポルノ業界は1970年代には「システム」を作り上げた

2022年2月、日本人にはあまり馴染みのないアメリカ・インディアナ州育ちのポルノ女優が亡くなっている。ホリー・ポーカーという「女性」だ。まだ30歳になったばかりだった。 彼女は「女性」として認知はされていたが、今風の言葉で言えば「トランス」、東南アジア風に言えば「レディーボーイ」が彼女のジェンダーである。 2014年から2018年までアメリカのポルノ業界で活躍し、この間に30本の映画に出演していた […]

◆私たちが異常に感じる過激な変質行為でも本人たちが異常と思わない理由とは?

性的快楽は本能がもらたしている。性的な刺激は非常に強い快楽なので、当然のことながらそれに没頭し、深くのめり込む人が必ず出てくる。 それこそ、朝から晩までセックスに溺れ、相手を求めて世界中の売春地帯をさまよい歩くハイエナのようになった男たちもいる。そのために人生を捧げ、全財産を投げ打つ人すらもいる。 最近ではコロナ禍のステイホームの結果、インターネットでポルノ中毒になってしまった男女も珍しくなくなっ […]

◆セックスワーカーもいよいよ袋小路。オンラインでも稼げなくなった理由

日本はコロナの感染者が落ち着いてきているので何となくコロナ騒動は終わったかのような意識を持つ人もいるのだが、欧米や途上国では爆発的感染が再び起きていて、あちこちの国が再度のロックダウンを余儀なくされている。 これによって壊滅的なダメージを受けているのが売春ビジネスである。欧米の売春ビジネスと言えば、ストリップクラブ、売春宿(ブラゼル)、ストリート売春、マッサージパーラーなどが主なのだが、今はその「 […]

◆中国発コロナウイルスの蔓延で最も焼け太りする業界は「ここ」だったのか?

中国発コロナウイルスによって、全世界の都市は事実上の封鎖(ロックダウン)状態にある。当然だが歓楽街も多くが休業し、ナイトクラブもストリップショーも性風俗店(ブラゼル)もすべて店を閉めている。 そして、ストリート売春ですらも激減した。もちろん、ゼロになったわけではない。しかし、客も女性も「濃厚接触」によって生命の危機に直面するとなれば、今まで通りに振る舞えるはずがない。見知らぬ人との接触はなるべく避 […]

◆アダルトビデオの映像は強烈だが、それでも欠けている3つのものとは?

あなたは、アダルトビデオが好きだろうか。 日本は異様なまでにアダルトビデオが量産される国なのだが、莫大なアダルトビデオが量産されるということは、すなわちそれだけアダルトビデオを視聴する人口も多いことでもある。 かなり刺激の強いセックス描写が満載のアダルトビデオは、それを見続ける人にとってどのような影響があるのだろうか。 デューク大学神経生物学のローレンス・カッツ教授は、現代人の記憶力と注意力が20 […]

◆東南アジアの売春地帯で女性をスカウトしてポルノを作る日本人はいない?

東南アジアの売春地帯には、ただセックスワーカーたちと堕落に耽るためだけに来ているハイエナが99%なのだが、そうでない男たちもいる。 いつだったか、バンコク・スクンビットのナナ・プラザのオープンバーでひとりの女性と知り合ったのだが、彼女は私と知り合う前日にふたりのファランに奇妙なアプローチをされていたと私に話した。 「ポルノを撮りたいので出演してくれ」 彼女はそれを断ったのだが、彼らはすぐに他の女性 […]

◆あまり知られていない現実。メキシコは児童ポルノでも世界有数の国だ

メキシコが麻薬カルテルの横行する荒んだ暴力地帯というのは、もう誰もが知るところとなっている。 麻薬カルテルに関わった女性がバラバラに切断されて、その無残で衝撃的な遺体をインターネットでさらされるのは珍しい話でもない。(ブラックアジア:殺戮大陸メキシコの狂気(13)再び若い女性のバラバラ死体) アンダーグラウンドでは暴力とドラッグが蔓延し、ドラッグ・マネーが莫大な巨利を貪る。それがメキシコだ。 そし […]

◆露出がバレて全米の笑い者になった女子大生の開き直った生き方

2015年1月。大学で「人間発達・家族学科」を専攻していた女子大生が起訴された事件があった。問題の女子大生の名前はケンドラ・サンダーランドと言った。19歳だった。 彼女は図書館で退屈を持て余していた。そして、誰もいないのを良いことに、ノートブックをアダルトサイトに接続してそこで露出ライブチャットを行った。 ケンドラ・サンダーランドのこのときの動画は、ブラックアジアでも以前紹介した。覚えている人はい […]

◆ポルノ依存症になると、ポルノを見ても容易に快感を感じられない?

背中に大きな刺青(いれずみ)を入れたデリヘル嬢と会って話を聞いたことがある。 彼女は自分に刺青があることをウェブ上のパネルでも隠さなかったので、男たちの少なからずは「刺青を入れた女性を抱きたい」という思いで来る。 そんな客のひとりに「僕は勃起できないんですが、刺青が格好いいなと思って来ました」という30代くらいの男がいたと彼女は話した。 彼女はその道のプロなので手を尽くしたのだが、どんなに刺激して […]

◆母娘売春。大部分は母親が娘を引きずり込むケースではないか?

タイの首都バンコクの一角にあるナナ・プラザ、あるいはパタヤのオープン・バーでは、たまに姉妹が同時に働いていることがある。 最初、姉妹のうちのどちらかひとりが働いて、そこで稼げるようになると、自分の姉妹を「この店は安心して働けるよ」と誘い込むのである。 私もそうした姉妹で売春しているバー・ガールに何人も会ってきたし、ブラックアジアの読者からも姉妹で働いている女性の写真を送ってもらったことがある。 日 […]

◆ポルノ女優ストーヤ。膣から眼球を出す「芸術ポルノ」は成功するか?

アメリカには「ストーヤ」という奇妙な名前を持ったポルノ女優がいる。彼女はアメリカ生まれのアメリカ育ちだが、両親は共に移民出身でセルビア人とプエルトリコ人という珍しい組み合わせだった。 ストーヤという名前は、セルビア系の名前で、彼女の祖母の名前から来ている。そう言えば、彼女のスタイルもまた典型的なアメリカ人というよりも、どこかヨーロッパ系の雰囲気が出ている。 私はフランス文学の異端児であるジョルジュ […]

◆エイジア・キャレラ。日系アメリカ人ポルノ女優の秘密

かつてアメリカにエイジア・キャレラという女性がいた。1973年にニューヨークで生まれた女性だが、父親はドイツ人、母親は日本人で、顔はアジア系なのだが体躯は白人で、独特の雰囲気を持ったポルノ女優だった。 彼女がポルノ女優になったのは19歳の時だ。デビュー30歳で引退するまでの11年間で400本のポルノ映画に出演した。エイジア・キャレラというのは、その11年間で彼女が使った芸名だ。 エイジアというのは […]

◆シェリー・ラベン。元ポルノ女優が憂慮するポルノの暴走

アメリカで最も知られている反ポルノの運動家は、シェリー・ラベンという女性かもしれない。彼女はピンククロス財団の理事長であり、神学研究の学士号を取得、現在はキリスト教系のカウンセリングをしている。 しかし、その前職はポルノ女優だった。彼女は「ロキシー」という名でずっとポルノ業界にいたのだが、1994年には業界を去るしかない状況に追い込まれた。 しばしば性病に罹り、子宮頸癌で摘出手術を受け、身体にメス […]

◆女性の時代になればなるほど、暴力的になっていくポルノ

世界中で女性の地位が向上している。アラブ圏でさえ、都会では極端な男尊女卑が徐々に敬遠されるようになった。 欧米諸国や、欧米の価値観を受け入れた世界では男女同権が当たり前になり、かつては男だけだった職場にも女性が進出している。アメリカで言えば、女性経営者も女性兵士も、当たり前に存在する。 1970年代のフェミニズム運動は物議を醸したが、少しずつ女性の権利の向上は進んでいて、それ以前とそれ以降の女性の […]

◆チチョリーナ。30年以上も政治活動する精力的なポルノ女優

表の世界の女性がアンダーグラウンドに堕ちる例は夥しくあるが、その逆にアンダーグラウンドの女性が表の世界にまで進出して世界的に存在感を示す例は珍しい。 さしずめ、「チチョリーナ」として知られているイローナ・スターレルは、そんな珍しい女性のひとりだと言える。 彼女は1970年から1989年までずっと現役のポルノ女優で、ポルノ女優を兼任しながら1979年には「緑の党」で出馬して、圧倒的人気で当選した。 […]

◆ニナ・ハートレー。今もアメリカのポルノ業界に君臨する伝説

レーガン大統領時代のアメリカ司法省はアメリカの反ポルノ団体からの圧力を受けて、アメリカからポルノを一掃させようとしていた。 結局、それは時代の流れに押されて失敗してしまうのだが、このときに司法省は「ポルノは売春と同様に不品行きわまりない。だから取り締まらなければならない」と叫んだ。 当時、ポルノはビデオという記憶媒体を得てアメリカ中に燎原の火の如く広がっており、アメリカ人の堕落を加速させていた。 […]