売春地帯をさまよい歩いた日々

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◆アドレナリン・セックス。ラクミが暴力で教えてくれたもの

インド編 インドの売春地帯に放り込まれた女性は、文字が読めないどころか、まったく教育を受けたこともないことが珍しくない。 そんな中で、激しい自己主張を繰り広げ、生きるために信じられないほど荒々しく、粗野になった女性も多い。 売春地帯では年中、どこかから女性の罵声や悲鳴が聞こえてきたり、女性同士が殴り合って喧嘩している姿を見る。 欧米や東南アジアの売春地帯では、男というのは「誘う」ものだが、インドの […]

◆ミミンの匂い(1)インドネシアの山奥の村にいた美しい娘

インドネシア編 人は誰でも自分の人生で、どうしても忘れられない人と出会うことがある。自分の心をときめかせてくれる人がいる。 優しくて、一緒にいると安心できて、触れ合うことに喜びを感じることができる人。出会った瞬間に、本当に何の違和感もなく受け入れられて、自分の探し求めていた何かにぴったりと当てはまる人。 振り返って見ると、インドネシアで出会ったミミンはそんな女性だったのかもしれない。出会ったときか […]

◆白人が好きだと言って、やがてドイツ人と結婚したディラン

タイ編 断片的にしか思い出せない女性がいる。覚えていることのひとつひとつは鮮明なのだが、虫食いのように途中の記憶が消えていて、全体像がつかめない。 しかし、忘れがたい。 ディランという男性名を持つパッポンで知り合った「女性」は、まさにそんな想い出のひとつだった。 断片しか覚えていないが、その断片が強烈なので、その部分だけで永遠に忘れない。 人間の記憶とは本当に不思議なものだ。 何が記憶に残り、何が […]

◆夜の街をさまよう男に取り憑いている「深い陰」とは何か?

インド編 アジアの夜の街をさまよい歩く男の姿を見ればいい。歓楽街は陽気で、馬鹿げていて、あちこちで乱痴気騒ぎが行われている。そこで、男たちが飲んで騒ぐ。 多くの男たちは享楽に浮かれて身を持ち崩しているように見える。彼らは性欲に支配されているように見える。 しかし、東南アジア・南アジアの巨大歓楽街や売春地帯を仔細に見つめたとき、ふと気がつくのは、流れ流されてやってきた男たちにも、深い陰(かげ)がある […]

◆パタヤ。女性、酒、ドラッグに溺れるハイエナの「ゆりかご」

タイ編 2012年8月6日、タイ・パタヤのビーチロードでイタリア人がレディーボーイに財布を奪われ、2人の容疑者が逮捕されている。 通りかかる男に抱きついて、油断している隙にポケットから財布を抜き取り、近くにいる共犯者のひとりに財布を渡して逃亡させる。これは、ビーチロードでは典型的なスリ事件だ。 この手の事件は毎日のように起きていて、パタヤでは珍しくも何ともない。 この事件で容疑者のカバンの中身が開 […]

◆海外に高飛びした犯罪者と、売春地帯をさまよう男の共通点

東南アジアは各国の犯罪者がさまよい歩く。詐欺で逃げ回っている男も、強盗で逃げ回っている男も、殺人で逃げ回っている男も、みんな東南アジアにいる。 2008年にロシアのマフィアが逮捕されたのはパタヤのサービス・アパートだった。イギリスのロリコン犯罪者が捕まったのもパタヤだった。 ナイジェリアの人身売買屋はスクンビットにいた。日本の暴力団や犯罪者の多くはフィリピンに潜む。 なるほど、危ない犯罪を犯した男 […]

◆アンナは、なぜ「コンドームを使わないで」と言ったのか?

フィリピン編 売春する女性にとってコンドームを使うことはビジネスの基本中の基本だ。 たとえ、ピルを飲んで避妊を薬でコントロールしていたとしても、それでも多くの売春女性はコンドームを使う。 なぜなら、それによって性病を防ぐことができるし、ピルを飲んでいたとしても、2重3重の防御をするに越したことはないからだ。 売春ビジネスで妊娠したとしても、性病に罹ったとしても、男は誰も責任を取ってくれない。だから […]

◆ミンドロ島プエルトガレラには、「裏の顔」が存在している

フィリピン編 2009年5月23日、乗客70名を乗せたフェリーが転覆して12人の乗客が死亡したが、その中には57歳の日本人も含まれていた。 彼らはバタンガスを出発して、ミンドロ島のプエルトガレラに向かっていた。 フィリピンのミンドロ島は小さくて美しい島だ。マニラからも近く、半日もあればそこに辿り着くことができるので、アジアの都会に倦んだらそこでじっと時間をつぶすことができる。 海はそれなりに美しい […]

◆ウィナ。大人の顔に子供の身体がついているように見えた

インドネシア編 もし彼女と同じ境遇だったとき、耐えられるだろうか、と考えることがよくある。 ウィナのときもそうだった。 来る日も来る日も、夜になると、熱帯のどんよりと湿った空気の中で立ち続け、道ゆく男たちの好奇の目にさらされ続けなければならない。 体調が悪くても関係ない。休ませてくれない。飼い殺しだ。 自分が肉体を張って稼いだ金なのに、オーナーに大半を搾取される。オーナーは全身入れ墨のヤクザで、管 […]

◆エドサの出来事。事件を引き起こしそうな男は、確かにいる

フィリピン編 フィリピンでは、1年間に必ず5人〜6人ほど日本人が殺される。殺される日本人というのはだいたい傾向がある。 真っ先に上げられる特徴は「日本人の中年男性が被害者」であることだろう。 そして、この被害者というのが普通の日本人ではないことが多い。だいたい3つに分類される。暴力団関係者、麻薬関係者、フィリピン女性と関わる者だ。 要するに、夜の世界をうろうろするような男が、フィリピンで殺されたり […]

◆黒い肌のルビー(2)誰かを好きになってはいけない場所

フィリピン編 朝になってルビーが帰って行ったあと、ホテルのオープン・ラウンジで適当な食事を採った。 そのときにプール・サイドで一組のカップルが抱擁しあったまま、じっと動かないでいるのを目にした。 男はがっしりとした白人、女は華奢なフィリピーナだった。ふたりは言葉もなく、ただじっと抱擁したまま、彫刻のように微動だにしなかった。 ふたりとも笑みを浮かべているわけでもなく、見つめ合っているわけでもなかっ […]

◆黒い肌のルビー(1)一目惚れ、意気投合、一気呵成に結婚話

フィリピン編 まずいことになったとルビーを見てつくづく思った。 一番まずいのは、彼女に一目惚れしてしまって、怒濤のようなスピードで結婚の話まで進んでしまったことだった。 一目惚れ、意気投合、相思相愛、一気呵成の結婚話。おおよそ、あってはならない展開が目の前で進んでいた。 本当は、ここで優柔不断であることが一番問題をこじらすのは分かっている。ルビーから、離れて、二度と会わない選択をしなければならなか […]

◆シティ。はじめて堕ちる彼女の心の中には何があるのだろう

インドネシア編 はじめての性体験は、誰でも強烈な印象として脳裏に刻まれているはずだ。それは人によって素晴らしかったり、あるいは惨めなものだったりする。 真夜中の退廃した世界で生きる女性は、初体験とは別に、もうひとつの体験をしなければならない。それは、売春ビジネスでの初体験だ。 愛ではなく、金で自分の身体を売る。結婚のあとの性体験は祝福されるが、売春での性体験は社会から批判される。 売春ビジネスに堕 […]

◆チカがずっといてくれるのなら、この島で暮らせると思った

インドネシア編 インドネシア・リアウ諸島のある島で、港町からずっと外れた山奥の村に沈没したとき、見えて来たのは激しい荒淫の嵐が通り過ぎて、今は静かに生きるだけの年を経た女性だった。 彼女たちは、外国人に対しても温かく包み込んでくれるように接してくれる。 彼女の暮らすリズムがただれた時間をつぶす自分のリズムとよく合っているので、一緒にいると本当に落ち着く。 彼女は軽く沐浴(マンディ)をして髪が濡れた […]

◆アンヘレスの幽霊が出るホテル。部屋の片隅で震える裸の女

フィリピン編 自分の泊まったホテルの、自分取った部屋の、自分の寝ているベッドで、実は過去に誰かが死んでいたとしたら……。 人はホテルに泊まる時、誰もそんなことを考えて寝る人はいない。しかし、ホテルは不特定多数が泊まる空間であり、まさにそのベッドで誰かが死んでいたかもしれない可能性は十分にある。 よく「幽霊が出るホテル」が話題になることがある。大抵は、過去に誰かが殺されたとか、火事で死人が出たとか、 […]

◆LAカフェ。男は、売春地帯にいる女性の80%が見えない

フィリピン編 どこでもそうだが、フィリピンの夜の世界でも、そこに潜り込めば、本当にたくさんの女性たちが棲息している。 激しいダンス・ミュージックが鳴り響き、嬌声や、怒声が渦巻き、たくさんの男と、たくさんの女性が、お互いに視線を飛び交わしている。 しかし、それなのにほとんどの男は「売春地帯にいる女性の80%」が見えない。正確に言うと、物理的には見えているのだが、心理的に見えていない。 イタリアの経済 […]

◆フィリピン女性。当時の日本人は彼女たちをどう見ていたか?

フィリピン編 あなたは覚えているだろうか。1980年代から2000年代半ばまで、日本の夜の世界にはフィリピン女性で溢れていたことを……。 日本に就業目的でやってくる外国人の60%はフィリピン人だった。外国人「女性」に限れば、なんと日本で働く外国人女性の80%は、フィリピンから来た女性だったのだ。 日本のバブル時代から彼女たちは日本に来ていた。そして、日本の夜に定着していった。そして、バブルが崩壊し […]

◆ソナガシのジョーティ。奇癖、信仰、奔放、超絶的な美しさ

インド編 ヨーロッパの敬虔なキリスト教徒が何かプレッシャーがかかったとき、十字を切るしぐさをよく行う。 東南アジアの人々が祈るときは、無意識に合掌(ワイ)をして目を閉じる。イスラム教徒は天を仰いで神を呼び込むしぐさをする。 信じられているものが、ジェスチャーとなって現れる。 インド圏は神々が大地を覆っている。人々は全員それを信じているので、共有された「神」という概念が人々から人々へと移り渡り、本当 […]

◆「日本の女を売ってくれ」人身売買することを薦められた日

インド編 あなたは手っ取り早く金が欲しいだろうか? 真夜中のアジアに沈没していると、様々な人間が、様々な「手っ取り早く金になるビジネス」を持ちかけてくる。 バンコクでは「パスポートを売ってくれ」と言われた。日本人のパスポートは高く売れる。それを、買い取ってもそれを転売すれば金になる。利益は折半だと言われた。 「結婚して日本に連れて行ってくれ」と提案されたこともあった。「日本に入ることができたら金を […]

◆旧友に似た女性に誘われ、なぜ強いうずきを感じたのか?

フィリピン編 堕落と退廃の極み、フィリピン・アンヘレスのフィールズ通りをぶらぶらと歩いているときだった。横からひとりのドア・ガールが声をかけてきた。 “Where are you going? Come in!” (どこに行くの? 中に入りなさいよ) 人なつっこい目だった。優しい感じの瞳と、清潔な着こなしは好感が持てたが、その顔立ちに驚いた。 まだ若かった頃、よく話していた […]

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