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すべてを中国共産党政権の支配下に収める野望はやがて日本に牙を剥く

香港の「逃亡犯条例」改正案は、103万人に及ぶ国民の大反対のデモと大混乱を引き起こした。(ブラックアジア:揺れる香港。逃亡犯条例改正案が通れば、もう香港の一国二制度は終わり) 混乱が続く中で、世界各国の非難を見た香港特別行政区行政長官キャリー・ラムは「分が悪い」と思ったのか、しぶしぶ「審議を無期限で延期する」と発表したのだが、これで香港は平穏に戻ったわけではない。 なぜなら、キャリー・ラムは「改正 […]

揺れる香港。逃亡犯条例改正案が通れば、もう香港の一国二制度は終わり

香港は「一国二制度」で、中国共産党政権の直接支配になっていない。香港は「特別行政区」として民主主義で運営されている。 しかし、中国は徐々に香港を「中国化」しようとしている。2011年には義務教育に中国共産党政権を賛美するような教育カリキュラムを導入しようとして「我々を洗脳するな」と学生から大反発を食らった。 さらに2014年には、香港を乗っ取ろうと行政長官選挙に介入するようになり、これに反撥した香 […]

「きれいごと」を押しつける社会に対する反撥と怒りが湧きあがっている

オバマ前大統領時代、アメリカは「ポリティカル・コレクトネス」が極端化していた。これは「政治的に偏見や差別のない言葉や用語を使おう」という優しさと理想の元に始められたものなのだが、これが徐々に人々を苦しめるようになっていった。 なぜか。「ポリティカル・コレクトネス」は先鋭化し、極端化し、しかも社会的な糾弾や吊し上げが伴っていたからだ。 黒人を「黒人」と言ったら差別だと糾弾され、クリスマスに「クリスマ […]

身分証明書も現金も携帯電話も何もかも捨てて家出して生きられるのか?

2018年に起きたありとあらゆる事件の中で、私が最も忘れがたく今でも気になっているのは、福岡県大野城市で起きた事件だ。 取り壊し寸前のボロボロのアパートに2年間放置された女性の遺体があって、70代の内縁の夫が逮捕されたのだが、この夫は妻が何者なのか知らなかった。 彼女は自分が誰なのかを夫にも言わず、病気になっても医者にもかからず、社会の底辺で、静かに、隠れるように生きていた。(ブラックアジア:30 […]

チャトゥチャック。バンコクの土日に開催される最大級の市場(追記:火事)

(タイ・バンコクで人気のある観光スポットに、チャトゥチャック(ウィークエンド・マーケット)がある。1坪店が密集し、衣類から小動物まで、ありとあらゆる雑貨がここで売っている。ここが2019年6月3日に大規模な火事に見舞われている。被害は大きそうだ) タイ・バンコクで、土日になると開催される市場がある。通称「チャトゥチャック・マーケット」、外国人の間では「ウィークエンド・マーケット」と呼ばれている。 […]

「勝手に親の都合で産んだ」と毒づく息子を殺す。引きこもり問題は広がる

日本では、ここのところ刺殺事件が続いている。名古屋の路上でひとりの男が知人を執拗に殴打して最後にドスを突き立てる事件も起きていたし、新宿のマンションで女性がホストを刺して血まみれにする事件も起きた。 このどちらの事件も現場の生々しい動画や写真が撮られていて、インターネットに出回った。(ブラックアジア:名古屋で起きた刺殺事件と新宿で起きた刺傷事件でリアルを知る日本人) さらに、間髪を入れずに川崎市登 […]

中国人でもない私たちも中国政府に個人情報のすべてを盗まれて監視される

今、中国政府が徹底的に隠蔽している情報がある。「六四天安門事件」である。なぜ中国政府はこの事件を隠すのか。それは、政府が「民主化を求める学生や一般市民1万人を大量虐殺した事件」だからだ。 「民主化」 「市民大量虐殺」 「六四」とあるように、天安門事件は6月4日に起きた。1989年のことなので、今年2019年で30周年になる。だから、30年目の6月4日を警戒して中国政府は自らに批判が飛んでこないよう […]

帝国は勃興し没落するが、アメリカが今すぐ没落するとはまったく思わない

かつて「太陽の沈まない国」と言われていたのは世界各国を植民地にしていたスペインとイギリスだった。 なぜ「太陽の沈まない国」なのか。 この二国は世界中に植民地を持っていたからだ。植民地をも領土と考えると、ある領土で太陽が沈んでも、他の領土で太陽が昇っていた。だから、比喩でも何でもなく、本当に「太陽の沈まない国」であったのだ。 この植民地から略奪した莫大な富と資源を元にして、スペインもイギリスも、あた […]

不始末の尻ぬぐいをする善意の行動がアルコール依存者をより深刻化させる

野生動物にエサを与えるようになると狩りを止めてしまい、エサに依存するようになる。ほぼ、すべての動物がそのようになっていく。 依存する方が生きる上で合理的であると思うと、動物は本能的に依存する方を選ぶ。狩りをするよりも、依存する方が楽だからだ。誰かがエサを与えてくれるのであれば、危険でつらい狩りをする必要などない。 しかし、野生動物が依存体質になると最後にどうなるのか。 エサを上げるのをやめても狩り […]

100万種の動植物が絶滅する。今後は人間も生きるのがつらい環境へ

ツシマヤマネコ、イリオモテヤマネコ、ダイトウオオコウモリ、ハヤブサ、ライチョウ、カンムリワシ、サンショウウオ、ニホンウナギ。日本に棲息するこれらの生物の姿を思い浮かべることができるだろうか。これらの生物には、ある共通点がある。 それは「すべて絶滅の恐れがある」というものだ。 キリン、ライオン、チンパンジー、サイ、コアラ。これらの馴染みの動物もまた個体が激減しており、このままいくと絶滅に向かったとし […]

「史上最強の制裁」を科せられるイラン。中東では新たな戦争が勃発するか?

今、日本人はアメリカ主導による北朝鮮への経済制裁に注目して、追い込まれていく北朝鮮の行方に注目している。しかし、経済制裁されているのは北朝鮮だけではない。 アメリカは、2019年5月1日よりイランに対して経済制裁をより厳しいものにしている。5月1日に何があったのか。「イラン原油全面禁輸」である。 アメリカは2018年11月からイランに対して原油輸出の制裁を行っているのだが、イランからの石油が全面的 […]

アジアの音。インドのタブラ、中東のダラブッカ、インドネシアのガムラン

音楽の根底は「声を音として自在に扱う」のと同時に、「打って音を出す」というのが最も本能的なものであるように思う。「打つ音」というのは、それだけで精神を高揚させる効用がある。原始の血が燃えるというのだろうか。打ち鳴らされる音やリズムによって陶酔(トランス)がよぎる。 かつてキリスト教は、打楽器で打ち鳴らされる音楽は人々を狂乱に導くことから「悪魔の音楽」だとして禁止したこともある。しかし、結局はそれを […]

社会に合わないというだけで病気扱いされていく構造は知っておくべきだ

インドネシアもスマートフォンが爆発的に流行している。Oppoのような中国製の安いスマートフォンが売れていて、iPhoneのような高級品も中古で出回っている。インドネシアは日本以上のスマホ社会になりつつある。 そこでインドネシアのいくつかのローカル紙が、「インドネシア人もスピードを重視するようになってイライラする若者が増えた」と指摘するようになっている。 それを読んで「あの、ゆったりのんびり生きてい […]

差別を隠れ蓑にして自分の悪徳や自業自得を相手に責任転嫁するサイコパス

差別をするのは良くない。それは当たり前のことだ。しかし、差別を隠れ蓑にして自分の悪徳や自業自得を相手に責任転嫁してなじるのはさらに最悪だ。それこそが新たな軋轢を増幅するものだからである。 たとえば、自分の主張ばかりで他人の話をまったく聞かない人間がいたとする。何でもかんでも「自分は正しい、相手は間違っている」と考え、自分の主張だけを大声を張り上げて押し通す。 そういった人間はやがて孤立して、まわり […]

グローバル化で、いずれテロや戦争という巨大な暴力は日本にも上陸する

日本はすでに第二次世界大戦以降、約70年に渡って国内が戦争に巻き込まれていない。東京大空襲も、広島・長崎の原爆も、もうほとんどの人間が知らない。 だから、テロや戦争で日常がいかにもろく瓦解し、吹っ飛んでいくのかについては、あまり想像力が働かない。 そもそも体験したことがないのだから、爆破テロや砲撃によって建物がどのように破壊されてしまうかも知らないし、激しい破壊の嵐が過ぎ去った後にどのような光景に […]

ヒーローが暴力をふるうと人々は奇妙なことにそれを暴力として認識しない

「正義を強調すればするほど世の中は悪くなる」 このように言えば、驚く人もいるかもしれない。「正義が勝つと世の中は良くなる」という結論以外に何かがあると思っている人はほとんどいない。しかし、本当のことを言えば「正義を強調すればするほど世の中は悪くなる」のだ。 子供の頃から、繰り返し繰り返し「正義のために悪を滅ぼす」ことを強調するマンガやドラマや映画を見てこなかっただろうか。いや、今になっても、そんな […]

苦しみたくなければ、食べ物に関しては思想・哲学を持ち込まない方がいい

最近、ヨヴァナ・メンドーサ・アイレスという女性が、魚を食べたということで袋叩きにされる事件があった。 魚くらい世界中どこでも普通に食べられているのだが、なぜ彼女が普通の魚を普通に食べて批判されたのかというと、彼女は「自分がヴィーガンである」と標榜していて、ヴィーガンとして人々を啓蒙する立場だったからだ。 ヴィーガンというのは、卵・牛乳・動物性食品を完全に断つ「完全菜食主義者」のことを指す。(ブラッ […]

  • 2019.04.19
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政府が与えてくれた「10連休」を、旅で消化するのは悪い選択肢ではない

2019年のゴールデンウィークは、新天皇の即位に伴って2019年に限って5月1日を祝日とすることが決まったので、空前絶後の「10連休」となる。長いバケーションを取る欧米人にとって10連休くらい大したことはないはずだが、日本人にとって10連休は相当な期間のように感じているはずだ。 せっかくの10連休だから、旅に出るという人も多いだろう。 全日本人がいきなり10連休を取るのだから、当然のことながら移動 […]

管理が行き届くと秩序が国にみなぎるが、徹底されると不都合なことが起きる

日本人は、特に国家に押さえつけられているわけではない。しかし、基本的に街にはゴミひとつ落ちていない。 人々は、たとえ車が一台も来ていなくても、ほとんど信号無視はしない。時間もきちんと守られる。人々は列を乱さない。人々は礼儀正しい。そして、街を走っている車もきれいだ。基本的に交通ルールもきちんと守られている。 いろんな面で、日本は細部まできちんと管理が行き届いている。 これが、どこかの途上国でも行こ […]

「健康」など鼻で笑っていたアメリカ人も不安を感じるようになっている

最近は、アメリカでも不健康な食生活からの脱却が言われるようになり、コカコーラやペプシのような砂糖まみれの炭酸飲料は敬遠されるようになっているし、ピザやハンバーガーのような油脂まみれの食品も避けられるようになっている。 「健康」など鼻で笑っていたアメリカ人が、そうなっている。 欧米ではビーガン(純粋菜食主義者)というスタイルも猛威を振るっているのだが、そうした人々が登場して来ているという「社会現象」 […]

世界人口の62.5%は、「平和が第一」とはまったく思っていない

最近、また気になったことがある。「平和」に関する日本人の認識だ。次の元号が「令和」に決まって、日本人は「平和への祈りが込められている」と世界に誇っているのが、とても無邪気で無防備に感じた。 平成の「平」は平和の「平」だ。令和の「和」は平和の「和」だ。いずれも日本人に平和思想が強く根付いているというのが分かる。平和であることは良いことだと日本人は思う。そして、平和を願うことは当たり前だと日本人は信じ […]

暴力も自殺も、まるで伝染病のように人々の心に乗り移るという事実を知れ

私たちは「伝染病」と言えば、ウイルスが人から人へと伝染していくインフルエンザのようなものだけを想像する。 しかし、伝染するのは病原菌だけではない。 強い感情もまた人から人へと伝染していく。たとえば、憎悪だ。それはとても強い感情なので、共鳴するにしても反発するにしても、相手と同じ憎悪が当事者に発生して、どんどん広がっていく。 憎悪は理性ではなく感情である。感情は往々にして理性を超えるので、憎悪が蔓延 […]

根深いロマへの嫌悪。ロマに対する嫌悪や排斥はこれからも続く理由とは

2019年3月。フランスの首都パリで、少数民族「ロマ」に対する攻撃が相次いで、警察はロマを襲撃したフランス人を20人逮捕するという事件が起きていた。 何があったのか。SNSで「白いバンに乗ったロマのヤツらが、若い女の子や子供たちを誘拐している」という根拠のないデマが瞬く間に広がり、このデマを信じた一部のフランス人が、怒り心頭に発してロマを襲撃したのだった。 「ロマ」とは、私たちがかつて「ジプシー」 […]

ベネズエラの壊滅的な国家混乱はアンダーグラウンドで何を生み出すか?

ベネズエラについては、しばしば書いているのだが、状況はますます悪化し、混沌としている。(ブラックアジア:インフレ率は100万%。ベネズエラはもはや国家崩壊したも同然の国だ) ベネズエラは資源国家であり「石油」が出る国なのに、停電がしばしば起きて電気が来ても配給制となった。電気が来ないのであれば、インフレ対策で取り入れられた仮想通貨も使えないし、携帯電話すらも使えなくなる。 国民は飢えて野垂れ死ぬか […]

バングラデシュ。宗教で分離して翻弄され、民族対立で分離して翻弄された国

バングラデシュは私の好きな国のひとつだ。この国は世界でも貧しい国の筆頭として挙げられる国なのだが、インドに比べると人々の素朴さは忘れがたく、女性たちも本当にエキゾチックで独特の美しさがある。好きだ。 2019年3月26日。バングラデシュは48年目の独立記念日(インデペンデンス・デイ)が盛大に祝われ、人々は歓喜した。 この国は独立してから48年経っても依然として経済発展の緒(いとぐち)すらもつかむこ […]

時代は流れていき、私たちは知らずして取り残されたことに動揺する

2019年2月11日にドイツの首都ベルリンで映画祭があった。そこでレッドカーペットを歩くひとりの女性の写真があって「ナスターシャ・キンスキー」と説明が書かれていた。写真の女性の顔はまったく見覚えがなかったが、その名前はよく知っていた。 ナスターシャ・キンスキーと言えば、映画『テス』に出ていた女優のはずだ。(ブラックアジア:ナスターシャ・キンスキーが映画『テス』で見せた薄幸の由来) 彼女の映画はこの […]

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