数十人の風俗嬢にインタビューすると見えてくるのは、いくら仕事とは言え、受け入れがたい客も中にはいて、ほとんど毎日のようにそんな男に耐えながら接客しているという事実だ。
「楽なお客さんばかりじゃない」
風俗嬢はそのように言う。しかし、それを具体的に事細かく男にぶちまけることはほとんどない。男に向かって男の不満をぶちまけるのは一種の危険が伴うからだ。
なぜなら、目の前の男が自分の言った不満に当てはまる性質を持っているかもしれないし、男をけなすことで自分に明確な敵意を向けられたり、報復されるかもしれないからだ。
日本の風俗嬢は嫌悪の感情を隠すことが他国の女性に比べて本当にうまい。どんなに嫌なことであっても、注意深くそれを隠している。
高級ソープランドでは、店から即即だとかアナル舐めだとかコンドームなしの性交だとか膣内射精を受け入れるように指導されている。だから風俗嬢はそれを受け入れる。しかし、当然だが、嬉々としてそれを受け入れているわけではない。
顔には出さないが、心を殺してそれを受け入れている。中には激しく客の男を憎みながら、憎んでいる相手の精液を体内に受け入れるのである。
100%の風俗嬢に好かれている男は一人だけで、この男をのぞくとほとんど全員が嫌われ、憎まれていると言っても過言ではない。