誰にも内緒で風俗に勤めているのであれば徹底的に隠すしかない?

誰にも内緒で風俗に勤めているのであれば徹底的に隠すしかない?

2018年7月。都内の風俗店でひとりの古株の女性が、店の事務所から所属する女性たちの個人情報を盗み取り、それを女性たちの実家に写真付きでバラまいたという事件があったことをあるスポーツ紙が伝えている。

「実家や自宅に私の風俗勤務を暴露する文書が届いた」

風俗のような仕事に従事している女性は、それを家族や友人や知り合いには隠したいという気持ちがある。それは当然だ。世間の風当たりは予想外に強い。

「身体を売っている」と知られると、まわりに悲嘆されたり激怒され、人間関係を切られたり、他にも不要なトラブルを背負い込む。

バレた時点で表の仕事は続けられない。「裏社会の人間とつながりがある」と見られて解雇される。そうでなくても、まわりの目もあるので、そこで仕事を続けようと思う女性もいないはずだ。

真夜中の世界に生きる女性たちがタフな神経を持っているとしても、隠していた風俗勤務を暴露されるというのは大きな精神的ダメージとなる。

「裏の世界で生きているのをバラされる」というのは、裸の写真をばらまかれるリベンジ・ポルノとほぼ同様の作用が起きてしまう。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

知り合いの中には、そんな女性はひとりもいない?

派手な格好とは裏腹に、いつも不安な気持ちを持って壊れそうになりながら昼と夜を行き来して生きている女性はかなりの数で存在する。

働く理由はそれぞれ個別の事情がある。借金の返済もあれば、家計の足しにするためもあれば、旅行費を貯めるためもあれば、貯金のためもある。

裏の世界にどっぷりとはハマれないが、表の世界だけでは何ともならない女性がたくさんいて、そんな女性が人に言えないビジネスに就いているのだ。

当然、彼女たちは裏の自分のビジネスを必死で隠す。隠すことが自分を守ることにつながる。

今の日本は、人知れず性風俗に従事する女性の数や、アダルトビデオの女優の数や、水商売に関わっている女性はかなりの数で存在する。

信じられないかもしれないが、ごく普通に街を歩いていて目に入る大勢の女性の中の少なからずが風俗や売春やアダルト・ビデオなどに関係しているか、過去に関係していた女性なのだ。

私たちがそれを意識しないのは、女性たちは「裸になる仕事、身体を売る仕事に関わっている」「関わっていた」と看板を下げて歩いているわけではないからだ。

自分の知り合いの中にはそんな女性はひとりもいないと思っても、それは気付かないだけである可能性が高い。裏のある女性は、身近な知り合いにこそ注意深く裏の顔を隠す。

したがって、身近な女性であればあるほど周囲の人たちに裏の顔があると思わせないように細心の注意を払っている。

場合によっては、妻のことなら何でも知っていると考えている夫ですらも、自分の妻が「裏の顔」を持っているとまったく気付かない。

ブラックアジアでは有料会員を募集しています。よりディープな世界へお越し下さい。

女性は、自分の過去を墓場まで持っていく

ほとんどの女性は、自分の過去を墓場まで持っていく。問い詰められても、必死で否定する。

たとえば、援助交際していたこと、売春をしていたこと、何人もの男と深く付き合って来たこと、中絶したこと、愛人がいたこと、今も性風俗と関わっていることなどを言わないことの方が多い。

アンダーグラウンドに堕ちている男なら、お互いに傷を持つ者同士なので、むしろ裏の顔を持つことが互いの結束を強めることにつながる。

しかし、相手が表社会の潔癖な人生を送ってきた「普通の男」であれば、妻や恋人の裏の顔を受け入れる素地がない。

「援助交際をしていた」と妻や恋人に告白されて「そうか。昔のことだから気にするな」と言える普通の男は恐らくほとんどいないのではないだろうか……。

まして「今も風俗で働いている」という話になったら、もう終わりだ。告白した瞬間、離婚につながる。

男は仕事の帰りに水商売の店に寄ったり、風俗を利用したりして夜の女と関わるのは密かに許容されているのだが、女はそれを絶対に許容されない。

夜の世界に籍を置いていたというのがバレたら、もうその瞬間に見放される。表と裏は、私たちが想像する以上に意外にきっちりと分けられている。

そのため、裏に関わっている女は裏を知らない男には受け入れられない。表の世界で生きている男には表の世界しか知らない女が求められているのだ。

そうなるのは、「生きている世界が違うから」としか言いようがない。

女たちは、夜の世界に籍を置いていたというのがバレたら、もうその瞬間に見放される。表と裏は、私たちが想像する以上に意外にきっちりと分けられている。

裏の顔は消せないのだから、うまく隠すしかない?

私は2015年から現在まで、日本のアンダーグラウンドで多くの女たちに関わって話を聞いていたが、家庭を持っている女性もそれなりにいた。

性風俗の店は早朝からやっている店もあれば24時間やっている店もある。そして勤務時間は自由だ。つまり、主婦が10時から4時まで働くようなスケジュールを組むことができる。

デリヘルは特に時間の許容度が高いので、スケジュールも時間も自分で自由に組み立てられる。だから、主婦であっても夫にバレないで働けるのである。

事実、私が会ってきたデリヘル嬢の中には主婦業をやっている女性がたくさんいて、「旦那さんは知ってるの?」と尋ねたら、ほぼ100%の女性が「知らない。隠しているから」と答えていた。

出会い系でやりくりしている女性もいる。彼女たちも空いている時間にピンポイントで売春して痕跡も残さない。

彼女たちは、いかにも「夜の女」を匂わすような派手な女性たちではない。本当に普通の女性たちだ。

そんな女性たちが身体を売る環境が日本にはできていて、実際に誰にも知られずに仕事をしているというのを私は知った。

だからこそ、自分が身体を売って生きていることを暴露されるというのは、凄まじく危険なことであり、それまでの人生を完全に破綻させてしまうことでもある。

秘密を抱えている女性は早めに足抜けするか、もしくは表を捨てて完全に裏にいくのが生きやすいのだが、そのどちらも無理なのであれば、徹底的に秘密を隠し通すしかない。

精神的にタフになり、慎重になり、最後まで自分の裏の顔を徹底的に隠して生きるしかない。何気なく生きている「普通の女」以上に普通になって巧妙に生き残るしかない。

正体を知られたら、去らなければならない。(私たちは「化け物」なのだが、それを隠して人間として振るまっている

道徳はもう外れているので考えても仕方がない。すべて話して理解してもらおうと思っても無駄だ。裏の顔は消せないし、理解もされないのだから残された道は「うまく隠し続けること」しか残っていない。それが裏を持った女の宿命だ。

 

ブラックアジア会員登録はこちら

CTA-IMAGE ブラックアジアでは有料会員を募集しています。表記事を読んで関心を持たれた方は、よりディープな世界へお越し下さい。膨大な過去記事、新着記事がすべて読めます。売春、暴力、殺人、狂気。決して表に出てこない社会の強烈なアンダーグラウンドがあります。

一般カテゴリの最新記事