閲覧注意
動物は食事を得るために獲物を狩る。獲物を狩るというのは他の動物を殺すということなのだが、それについて動物は残酷だとか獲物が可哀想という意識など一変もない。
狩って食べるというのは本能に組み込まれたものであり、狩りができなければ自分が死ぬしかない。うかうかしていたら自分も狩られる。狩猟本能は生存本能である。本能のまま生きるしかない。
本能のまま生きるというのは、獣性・凶暴性・暴力性・破壊性を自分のために行使するということでもある。
では、人間は動物だろうか、機械だろうか……。
動物は知性を持たない。だから、本能のままに生きる。人間は知性を持つ。だから、本能のまま生きるようなことをせず、道徳を守り、規律を守り、秩序を守って社会を構築する。
この道徳・規律・秩序というのは、人間が生まれながらに持っているものではない。それは高度に発展した人間社会で生き残れるために、後天的に学んで身につけているものである。
どのように身につけるのか。教育によって身につける。
一歳の頃に猩紅熱で「見えない、聞こえない、話せない」という三重苦の中に落ちたヘレン・ケラーはしつけを受けることもなく育ち、感情の赴くがまま行動し、野獣のように振る舞って「怪物」と言われて恐れられた少女に育った。
彼女を怪物から人間に戻したのは、アン・サリヴァンの施した「教育」であった。教育がヘレン・ケラーを人間にした。
ところで、この美しい実話に、教育が持つ重大な秘密を読み取れる人は少ない。つまり、人間社会で教育が徹底される「本当の秘密」を知っている人はあまりいない。それは、いったい何だったのか?
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