イギリスで、拒食症で亡くなった女性の小さな記事があった。22歳のカリス・グラハムは、イギリス・カンブリア州ブランプトン出身の女性で、強い不安や抑鬱に苦しんでいた。彼女は回避・制限性食物摂取症(ARFID)を患い、食事や水分摂取を拒むことが多く、何度も入院を繰り返していた。
あるとき、限界に達した彼女は健康状態の悪化で病院に収容され、精神保健法の下で拘束された。しかし、それでも彼女は病院での9か月間、必要な栄養や水分摂取を拒み続け、しばしば無反応になったり昏迷状態に陥ったりした。
その後、一時的に実家へ帰されたが、数日後に発作を起こし救急搬送された。脱水症状と栄養失調、さらに胸部感染症を患い、集中治療室(ITU)へ移送されたが多臓器不全で亡くなった。
母親は、娘のカリスが健康が徐々に悪化していく様子を見て、適切な専門的治療を受けられないことに絶望したと語った。
彼女は高校時代から社会不安障害と摂食障害を指摘され、医療機関への紹介が試みられたが、適切な施設が見つからなかった。カリスは時折、絶望のあまり薬のオーバードーズを試み、家族も疲弊していた。
カリスは専門的な摂食障害治療施設(SEDU)への紹介を受けていた。だが、彼女が厳格な食事管理に完全拒否をする懸念から移送されなかった。健康状態がさらに悪化したとき、ふたたび専門施設への入院が検討されたが、すでに重篤な状態であり、結果的にITUに収容されたまま亡くなった。
私の出会った女性の中にも、摂食障害に陥って極度に痩せてしまった女性もいる。
摂食障害は、食行動や体形への過度なこだわりが引き起こす深刻な問題である。女性のあいだで顕著に確認されており、極端に食事量を制限する行動や、拒食や、衝動的に大量の食物を摂取したあとで嘔吐や下剤に頼る神経性過食症が代表的などがある。
いずれも身体的ダメージをもたらし、ときに死んでしまうこともある。