◆老ハイエナの老いかたを考える。ハイエナは孤独死するくらいなら腹上死しろ

◆老ハイエナの老いかたを考える。ハイエナは孤独死するくらいなら腹上死しろ

ブラックアジアはもう24年前から続いているサイトであり、当時の30代40代の読者はすでに50代後半や60代となっている。

初期のブラックアジアの読者は、ほぼ全員が東南アジアの歓楽街、いや歓楽街のもっとも暗い部分である背徳区(Red-light District)にどっぷり沈んでいたわけで、今でも社会からはぐれていたり、ひとり身であることが多い。

表社会の普通の男たちのように「サラリーマンになって、結婚して、子供を作って、マイホームを買って、幸せな老後を過ごす」ような人生は、ハイエナたちには送ることができない。

なぜなら、背徳区にいる女たちにのめりこんだ時点でハイエナは表社会の性的規範から外れてしまっている。ハイエナであった期間が長ければ長いほど、堕落的な性的行動は習い性となって改めることができない。

そのため、表社会の「絵に描いたような典型的な家庭」を求めていたとしても、あの女たちと縁が切れずに「幸せな家庭」なんかすぐに壊れていく。

ハイエナはセックスワーカーとかかわらなければ人生が成立しない。そうであるならば、表社会の幸せなんか求めるだけ無駄な話である。無駄なことはやってもしかたがないので、開き直って裏側の世界の論理で生きていくしかない。

しかし、ハイエナも年齢がいけばいくほど、体力も、気力も、性的能力も、好奇心も、かつてより失われていく。

そういえば、私自身も最近はすっかり背徳区(Red-light District)に行かなくなってしまったのだが、やはりブラックアジアの多くの読者も一緒に老いて「今さら真夜中の女たちを追うような体力はない」という気持ちでいるようだ。

そうなると、不都合なことが起こる。ハイエナがハイエナでいられなくなると、何も残らないのだ……。

このあたりは、どのように折り合いをつければいいのだろうか。

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