2023年、自民党はアメリカに圧力をかけられてLGBT法案を無理やり通してしまったのだが、これについては当のLGBTからも「よけいなことをするな」と批判の声が上がる始末で、今まで岩盤保守と言われていた層もこれで自民党を見限った。
「日本はこんな法案を通してLGBTの権利を守らなくても、彼らが迫害されたり殺されたりすることはなく、あからさまに差別を受けることもない国だ。こういう法案を通すことでLGBTと社会との分断はよけいにひどくなる」
こうした意見を述べる識者も多い。
以前に会ったトランスジェンダーのセックスワーカーのことをよく思い出す。彼女は正真正銘の「心は女性、身体は男性」のトランスであった。偽トランスではなく、本物のトランスだ。
心は女性の彼女は「男の身体に閉じ込められている」と言ったのだが、身体を脱ぎ捨てて女性の身体に入り込むわけにはいかないので、男性である自分の身体をなんとか女性にできないかと考えていた。
それで、彼女は女性ホルモンを飲み、整形し、女装して、女性に近づこうとしていた。それは趣味ではなく「本当の自分を取り戻したい」からでもある。
なぜ「彼女」はセックスワークをしていたのか。
それは、「女性になるための手術代を稼ぐため」でもあった。それほど、彼女は女性になることを切望していた。そんな彼女に「LGBT法案についてどう思うか?」と聞いたら、彼女は長い沈黙のあとにこう言ったのだった。