◆インドネシアの首都移転で、私が愛した褐色の娘たちは消えてしまうのだろうか?

◆インドネシアの首都移転で、私が愛した褐色の娘たちは消えてしまうのだろうか?

インドネシアはジャカルタが首都なのだが、このジャカルタはもはや都市としては維持できないところにまで来ている。1050万人の人口を抱えたこの首都は、2050年までに4分の1が水没する。

地下水の汲み上げすぎで毎年沈下しており、ちょっとした雨量でも大浸水してしまうエリアが続出しているのである。さらに気候変動による影響で豪雨も凄まじいスケールとなっており、洪水も毎年のように起きている。

そこに恒常的な大気汚染と、激しい交通渋滞と、解決できないゴミ問題が重なってしまった。もはや誰が見ても都市機能としては限界に達してしまっており、首都としての昨日は劣悪化するばかりなのである。

インドネシア政府はこうした状況を受けて、2022年1月18日には首都を遷移して、新首都名を「ヌサンタラ」とすると発表している。

その場所がカリマンタン島(マレーシア側はボルネオ島と呼ぶ)だったのである。

東南アジア最大のジャングル地帯だったカリマンタン島は、拙著『カリマンタン島のデズリー』でも描いたが、すでに焼き畑や木材の密売によってジャングルがかなり痛んでいるのだが、首都がカリマンタン島になると、自然環境がどうなってしまうのかは火を見るより明らかだ。

東南アジア最大のジャングル地帯であるカリマンタン島は、あっと言う間に開拓されていき、自然はどんどん侵食されて消えてしまうのだろう。

カリマンタン島のジャングルは壮大だった。そして、誰も口にしないのだが、カリマンタン島で何気なく立ち寄った見も知らぬ浜辺は、今まで私が見た中で最も美しい光景が広がっていた。すべて消え去っていくのだろう。

私が知っているカリマンタン島は、もはや過去のものになってしまうと思うと一抹の悲しさが募る。

You need to be logged in to view the rest of the content. お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

ブラックアジア会員登録はこちら

CTA-IMAGE ブラックアジアでは有料会員を募集しています。表記事を読んで関心を持たれた方は、よりディープな世界へお越し下さい。膨大な過去記事、新着記事がすべて読めます。売春、暴力、殺人、狂気。決して表に出てこない社会の強烈なアンダーグラウンドがあります。

東南アジアカテゴリの最新記事