ベトナム人の「若い女性」は異様なまでに日焼け対策を行っていて、親の敵のように太陽の光を嫌う。どんなに暑かろうが、どんなに汗ばもうが、屋外ではとにかく長袖を着て、帽子をかぶって、それでも飽き足らずに顔まで布で隠したりする。サングラスの女性も多い。
一方で、中年の女性はまるでお構いなしで普通に歩いていたりするので、その落差が面白かったりするのだが、とにかく男性を惹きつけたい女性たちは、まずは第一に「美白」を優先する。
ベトナム女性は東南アジア女性の中で最も肌が白いという評判なのだが、それは数十年前からずっと言われていることでもある。若いベトナム女性は、もう「問答無用」で白いのだ。中には日本人よりも肌が白いのではないかと思う女性すらもいる。
カンボジアにも多くのベトナム人がいる。私がカンボジアを足しげく通っていた2000年代初頭も、歓楽街をうろつく男たちは、国籍がどこであれ、地黒で野性的なクメール女性よりもベトナム女性の方を好んでいたほどだ。
中国人はもとより、日本人も、現地人も、その他のアジア人も、だいたい白い肌の女性を好んでいた。私のように褐色の肌の方に惹かれてしまうのは一部分で、ほとんどの男たちはカンボジアに来ても、なるべく白い肌の女性を無意識に選ぶ。
これはひどくもったいないように思えた。なぜなら、東南アジアは熱帯・亜熱帯であり、褐色の肌が大多数だったのだ。女性も褐色の肌に、日本人よりも濃い瞳の女性が圧倒的多数であり、その野性味に魅了があったからだ。
ファッションセンスはベトナム女性の方がずっと上だということもあるのだが、肌の色はかなり男たちの好みに影響を与えていたとも言える。とにかく「白、白、白」が評価されたのだ。
そういうわけで、ベトナム女性の「美白信仰」は、もはや新宗教のようになっていて「とにかく白く塗りたくれ!」が正義と化しているのである。そして、最近のベトナム女性の中には、限界を突破してしまったような女性たちも極度に増えてきた。
どうなっているのか? こうなっている。