鈴木傾城BOTと水清無魚(澄み切った水では魚も棲みにくい)となったネットのこと

鈴木傾城BOTと水清無魚(澄み切った水では魚も棲みにくい)となったネットのこと

インターネットは整備された。成熟した。管理されるようになった。そしてアンダーグラウンドは排除されるようになってきた。しかし、人間社会は依然として暗部が消え去ることはない。今の整備されたインターネットでは生きづらい人が出てきているということである。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

鈴木傾城BOT、動いております

鈴木傾城のTwitterは依然として凍結されたままです。新規に作ったブラックアジアのTwitterはと言うと、カンボジアのポルポト政権を語って共産主義の悪逆非道を糾弾していたら3日で凍結されました。

やれやれと思っていたら、読者の方から『鈴木傾城BOT』なるものを構築したいと連絡があり、いま独自に運用してくれています。私のTwitterが凍結の連続なので、見るに見かねて動いてくれたのだと思います。

この『鈴木傾城BOT』では、ダークネス・ブラックアジアや私のいくつかの著書から、特に貧困問題などに特化した発言をBOTしてくれているようです。

立ち上がって数日のBOTなのですが、すでに多くのtweetが発信されています。構築・運用してくれている方には感謝です。

鈴木傾城BOT
https://twitter.com/keiseifan_bot

BOTというのは「プログラムによる自動発言」を言います。しかしながら、言葉の選定などはもちろん人が行っています。読者の方が、私のコンテンツの中から気に入った言葉を選んでくれているようです。

私自身はBOTがどういうものなのかまったく知らなかったのですが、興味深いやり方があるものです。これは「公認BOT」としたいと思います。

よろしければダークネス・ブラックアジア・マネーボイスと共に、このBOTもフォローして頂ければと思います。

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鈴木傾城BOT、こんな感じです

私が発言するとコンプライアンスに引っかかる

私のメインのアカウントである @keiseisuzuki は、来月くらいには凍結が解けるとは思うのだが、本当に使えるようになるのか分からない。使えるようになっても、これまでのようなtweetはなかなかできなくなってしまうと思う。

実は「そんなものかもしれない」という諦観する気持ちはある。

最近いろんな人と話すのだが、インターネットはすでに社会の裏面を排除するホワイト化(法令遵守)がかなり進んでいる。このサイト『ブラックアジア』をはじめたばかりの2000年頃の猥雑でいかがわしかった空気の大部分は喪失してしまった。

インターネットは成熟し、人類のインフラと化し、GAFAのような一部の巨大企業がサービスを独占してポリシーを強制し、そのポリシーから外れたことができなくなってしまっているのである。

ただ、その企業群も自分たちで勝手にポリシーを決めているわけではなく、社会や政治からコンプライアンスを守るように厳しく言いつけられている。それに抵抗することができなくなっている。

だから、インターネットは「法令遵守」の名のもとに、言論が厳しく制限される窮屈で閉塞的な世界となっているわけで、これからもそうした言論統制が続いていくし、私たちも逃れることができなくなる。

私はもともとアンダーグラウンドの出身の人間なので、常識やビヘイビアや視点は表社会の側ではなく、裏社会の側にある。そのため私が表社会で発言すると、どうしても表社会のコンプライアンスに引っかかることになる。

私が関心のあるものは、売春、貧困、社会的暴力、ドラッグ、マネー、民族対立、差別、紛争、戦争、殺人、犯罪、死……と、見事にアンダーグラウンドのテーマばかりであり、こうした部分に着目して話をするのだから排除の対象になっても仕方がない。

鈴木傾城が、日本のアンダーグラウンドで身体を売って生きる堕ちた女たちに出会う。電子書籍『暗部に生きる女たち。デリヘル嬢という真夜中のカレイドスコープ』はこちらから。

胡散臭くて、いかがわしくて、野放図な無法地帯

インターネットは整備された。成熟した。管理されるようになった。そしてアンダーグラウンドは排除されるようになってきた。

しかし、人間社会は依然として暗部が消え去ることはないし、私と同じものに関心のある人間も大勢いる。そして、アンダーグラウンドでどっぷり生きている人も依然として存在するし、表社会で暮らしていてもアンダーグラウンドに片足を突っ込んでいる人もいる。

つまり、今の整備されたインターネットでは生きづらい人が出てきているということである。

かつて「表社会で生きづらいのでネットで安住の地を見つけた」という人もいたのだが、今は表社会とインターネットがリンクしてしまったので、インターネットもまた「安住の地」ではなくなってしまったのである。

表社会でもインターネットでも生きづらいと思う人がどんどん増えてきた。その数はすでに無視できないほどの数となっている。そうであれば、これから何が求められるのかというと、「インターネットの次」であるのは間違いない。

胡散臭くて、いかがわしくて、野放図な無法地帯が必要なのである。

「それはメタバース(仮想空間)かもしれない」と言う人もいる。しかし、今のメタバースは「大企業が主導している」という点で、法令遵守の世界となるのは分かりきっている。それがゆえに、私はメタバースはメインストリームにならないのではないかと感じている。

どこに「胡散臭くて、いかがわしくて、野放図な無法地帯」が発生するのか分からないのだが、そういう世界が生まれたら、私は恐らくその世界の方にシフトしていくことになるのだろうと思う。

「水清無魚」ということわざがある。「澄み切った水では魚も棲みにくい」という意味だ。インターネットは「クリアウォーター」になった。私は「マディーウォーター」の方が好きだということだ。

野良犬の女たち
『野良犬の女たち ジャパン・ディープナイト(鈴木 傾城)』

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