バングラデシュ最大の売春地帯だったナラヤンゴンジが強制閉鎖された事件があった。1999年のことだ。
売春する女性たちは何の保証もなく街に放り出されて消えて行かざるを得なかった。
そして今、また歴史が繰り返すかもしれない。
バングラデシュで150年も前から脈々と続いているある売春地帯が、イスラム原理主義者の猛烈な批判に晒されていて存続の危機に陥っているのである。
抗議の理由は表向きには「売春は不品行を増長させる」「売春地帯は堕落した場所だから閉鎖しろ」というものだ。
その売春地帯とは、ダッカ近郊の「ファリドプル」よりさらに奥地に入ったところで、イギリスがジュートの貿易で150年前に切り開いた街にあるものだ。