この世には堕ちてはいけない落とし穴が山ほどある。しかし、まるで吸い寄せられるように、堕ちてはいけない落とし穴に堕ちていく人間がいる。
ドラッグについては、まさに「落とし穴」のひとつである。それは、誰もが「落とし穴」であることは分かっている。
もし、自分が中毒になってしまえば、それで人生が終わると知っている。
子供でも、それくらいは知っている。
しかし、あたかも昆虫が焚き火を見て飛び込んで死んでいくように、危険だと分かっているドラッグに飛びついて死んでいく人たちがいる。
自分だけは大丈夫だという過信があったのだろうか。何も考えないで快楽だけ追求した結果なのだろうか。それとも、ただ流されて生きているうちに、そうなってしまったのだろうか。