閲覧注意
世間的にはあまり知られていないのだが、歌舞伎町は「自殺の聖地《メッカ》」である。最も多い自殺の方法は「飛び降り」だ。
そのため歌舞伎町で夜働く人たちからが「歌舞伎町は空から人が降ってくるところ」と自嘲気味に言っている。(ブラックアジア:空から人が降ってくる街、歌舞伎町。境界線を踏み越えたら助からない)
なぜ自嘲気味なのかというと、こんな街で生きていたら、いつどこで自分も空から飛び降りることになるのか分からないという点にあるからだ。
そして、飛び降りが多いのはもちろん理由がある。歌舞伎町には雑居ビルが多くて、その気になったら高層階からいつでも飛び降りる環境があるからだ。
「飛び降りの名所」だと言われているホストクラブが大量に入るビルがあるのだが、あまりにも飛び降りや飛び降り未遂が続発するので、とうとう屋上に出る扉が封鎖されているのだが、そうしたら別のビルの踊り場から飛び降りるケースが増えた。
要するに、ホストに騙された女性は歌舞伎町ではどこでも死ねる環境にあるということである。
ただ、最近はホスト絡みの自殺が減っている。理由は簡単だ。コロナ禍によってホストクラブが感染の震源地と化したのが繰り返し報道されて、さすがに女性たちもホストクラブに行かなくなったからである。
コロナ禍は、ある意味ホスト地獄に堕ちる女性を救ったとも言える。しかし、コロナ禍が収束すると、また歌舞伎町で若い女性が空から降ってくるような時代に戻っていくだろう。
そして、自殺するのはホスト地獄に堕ちた女性たちだけではない。歌舞伎町は死を考えている若者を惹きつけている。