日本ではHIV感染者も、エイズ感染者も共に増え続けていたが、ここ2年で見ると、感染者が「減少」していたことが厚生労働省のデータで明らかになっている。
しかし、これはエイズが減少したという理由ではない。
エイズの相談や検査そのものが減ったからだ。つまり、日本では感染者が気がつかないまま過ごしている可能性がとても高い。
2011年のデータを見ると、HIV感染者は累計で1万3704人。エイズ感染者は累計で6272人。合計すると、約2万人が統計で把握されている患者数である。
これは諸外国と比べれば非常に低い数字である。しかし、この恐ろしい病は、じわじわと確実に浸透しているのが不気味だ。
以前、エイズに罹った日本女性が、その病状や心情をブログに上げて、ほんの少しの記事を残しただけで死んでしまったという例があった。彼女のことを思い出すのは、無駄ではない。
まだ、覚えている人は、いるだろうか?