◆2021年4月時点の風俗業界の現状と「どのような選択を選ぶのか」という問題

◆2021年4月時点の風俗業界の現状と「どのような選択を選ぶのか」という問題

先日、久しぶりに風俗業をしている顔見知りの女性からメールで連絡があった。以前、インタビューに答えてくれた女性だったのだが、政治的な志向が似ているので風俗とは別に意気投合し、以来たまにメールのやり取りをしている。

2020年のコロナ騒動から、私は「ほぼ」歓楽街で夜の女たちと会うことはなくなったのだが、彼女は「まだ戻らないのですか?」と聞くので私は「ワクチンを待っている」と答えた。

彼女自身はもう去年の夏くらいから風俗の現場に戻っていて、まったく何事もなく普通に仕事をしていると近況を教えてくれた。

「コロナは慣れました。たぶん、かからないと思います。かかっても死ぬのは高齢者だけです。私はワクチンを打たないつもりです。副反応が怖いからです。でもお客さんには、絶対に打った方がいいよ、とワクチンをすすめます。お客さんが打ってくれたら私が安心できるし、(副反応で)死んでも私は困らないからです」

彼女がこのような内容の返信を返してきたので、私はそれを読んで久しぶりに声を出して笑った。「自分は副反応が怖いので打たないが客には打てと勧める」というのは、現場の女性の偽らざる思いだろう。

とは言え、日本はワクチン接種が極度に遅れているので、彼女の客がワクチンを接種した男たちばかりになるのは、まだまだ先の話になるのかもしれない。

「超」濃厚接触をする風俗の女たちは、世の中が本当の意味で安全になるまで待てないので、ワクチンがどうであれ仕事に戻るしかない。それが現実だ。だから、多くの風俗嬢はとっくの前に「職場」に戻っている。普通に風俗で働いて普通に稼いでいる。特に、風俗専業の女性はみんな戻った。

コロナの感染者数が増えようが、国や自治体が緊急事態宣言を出そうが、蔓延防止等重点措置を出そうが、時短命令が出ようが何だろうが、関係ない。そんなことよりも女性たちは家賃を払い、生活していかなければならない。

国は2020年は仕方がなく一時金を出したが、二度目は出そうとしない。誰も助けてくれない以上、国や行政の「お願い」なんか無視するしかない。蔓延防止等重点措置なんか、何の意味もない。

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