ジョー・バイデンが大統領になったら何が起こるのか、そろそろ考えておくべき

ジョー・バイデンが大統領になったら何が起こるのか、そろそろ考えておくべき

ジョー・バイデンは中国に融和的な民主党政権の議員であり、しかもすでに中国に取り込まれている政治家である。健康面でも不安が大きい。「バイデン氏は脳神経の手術を3回受けたことがある」とFOXニュースは報じた。本当だとしたら、脳神経の手術を3回受け、高齢で、ロリコンで、認知症の疑いのある人間が次期大統領になるということだ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

バイデンが勝つ可能性も十分にある

先日、ある人と話をしていた時に「傾城さんはトランプ大統領が再選する方に賭けていると思いますが……」と言われたので、私は少し誤解があると思ってこのように答えた。

「トランプ大統領に再選して欲しいとは思っているのですが、トランプ大統領が勝つかどうかは私には分かりません。ジョー・バイデンが勝つ可能性も十分にあると思います」

トランプ大統領には勝って欲しい。切にそう思う。しかし、勝つかどうか分からない。もし勝てなかったとしても私は驚いたりしない。そういうこともあり得るからだ。これが11月までの私のスタンスだ。

世の中は想定外はいくらでも起こり得るし、想定外が起こるたびに世の中は思ってもいない方向にねじ曲がって進んでいく。

そもそも、2016年にドナルド・トランプが当選するというのも、世の中の90%は想定していなかったはずだ。欧米のマスコミも日本のマスコミも「ヒラリー・クリントンが勝つはず」と直前の直前まで報道していた。

今、ドナルド・トランプが大統領でいるのは「想定外」の結果なのである。さらに想定外だったのは、ドナルド・トランプが芯のある政治家で、これまでにないほど鮮明に中国共産党政権に対して断固たる対決姿勢を見せ続けたことだ。

これは嬉しい誤算だった。政治家というのは、選挙運動を行っている時は、強気の発言をして国民の期待を浴びるが、当選したらすぐに選挙時に言っていたことを翻して日和見な運営を行うようになる。

ドナルド・トランプはそうではなかった。断固として中国と立ち向かった。

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中国に融和的・友好的な政策

前バラック・オバマ大統領は、不正と腐敗とアンフェアの塊である中国共産党政権とべったりで、知的財産を侵害されてもまるっきり何もしないで中国を増長させ続けた。

そして、中国に何もしないことで結果的に世の中をめちゃくちゃにしてしまった。ドナルド・トランプが大統領になって、アメリカは明らかに覇権を取り返そうとガッツを見せ始めたのだ。

しかし、トランプ政権もあと3ヶ月で終わるかもしれない。私はトランプ大統領が再選されて欲しいとは思っているが、絶対に再選されるとは思っていない。

ジョー・バイデンが大統領になったら、ドナルド・トランプ大統領が次々とかけていた中国に対する報復関税を緩和していく可能性もある。中国に対する締め付けを一気に緩和する可能性もある。

そして、中国に融和的・友好的な政策を再び復活させて、中国共産党政権の横暴を許すようになるかもしれない。中国が全世界を一帯一路で経済植民地にしていくのも放置するかもしれない。

ジョー・バイデンは香港も台湾も見捨て、さらにウイグルでの人権弾圧にも目をつぶって中国が激しい弾圧を加えても何もしないかもしれない。

ジョー・バイデンは中国に融和的な民主党政権の議員であり、しかもすでに中国に取り込まれている政治家である。

息子のハンター・バイデンは、中国が支援する投資会社の取締役であると同時に、中国から15億ドル近くの巨額投資を受けている。中国共産党政権は、バイデン一族を「買収済み」なのだ。

健康面でも不安が大きい。「バイデン氏は脳神経の手術を3回受けたことがある」とFOXニュースは報じた。本当だとしたら、脳神経の手術を3回受け、高齢で、ロリコンで、認知症の疑いのある人間が次期大統領になるということだ。

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想定外はいくらでも起こり得る

すでにアメリカは超党派で「中国共産党は危険だ」という意識が共有されているので、ジョー・バイデンひとりが中国に融和的になったところで、昨今のアメリカの反中の意識は変わらないという話もある。

アメリカが中国に対して距離を置き始めたのは、実はドナルド・トランプ政権からではなく、2015年のオバマ政権末期からだ。

南沙諸島で領有権を主張して勝手に人工島を建設し、軍事基地を作り始めた中国に対して、さすがのオバマ政権も無視できなくなってしまっていた。

そういうこともあって、アメリカは中国共産党政権に対して大きな不信感を抱いており、もう諸手を挙げて中国を歓迎することはなく、中国の締め付けはトランプ政権からバイデン政権に引き継がれるかもしれない。

そうであれば、それは素晴らしいことだ。しかし、中国がここぞとばかりにアメリカで議員の買収工作を行ったら、そういった「反中意識」そのものも弱まっていく可能性もある。

トランプ大統領が再選されれば、米中新冷戦はますます激化して「中国が追い込まれる」というのは読めるのでトランプ大統領の再選は非常に望ましい。

ジョー・バイデンが大統領になると、すべてが覆されて「ゼロからスタート」になりかねないので、先が読みにくくなる。バイデン政権も実は思っている以上に悪い政権ではないかもしれないのだが、どうなるのか「誰も分からない」のである。

聖書などでは「終末論」を見ても分かる通り、歴史は決まっているというスタンスを取っており、欧米の多くの人々は「歴史はあらかじめ決まっている」という考え方を強固に持っている。

私は違う。私は神も信じていないし、世の中で起こることは何も決まっておらず、想定外はいくらでも起こり得ると常に思っている。誰のどんな予想も私は信じない。常に「結果は流動的だ」と思っている。

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ジョー・バイデンが大統領になったら

トランプ大統領が再選してくれた方が「私には心地良い」が、それは私の希望でしかない。いつでも希望が叶えられるなど思ったこともない。

私が不思議なのは、今の時点で「トランプ大統領は絶対に再選する」「ジョー・バイデンが当選する」と断言している人である。今の時点で分かるわけがないのだから、断言しているのであれば詐欺師でしかない。

ゲームとして賭けるのは面白いが、予測はしょせん予測でしかないので、私たちはそれを「当たるも八卦当たらぬも八卦」として無視すべきであって、それを間に受けて信じるべきではない。

50%の確率で当たるが、50%の確率で外れる。その程度のものである。

それでは、この「どうなるのか分からないこと」に対して私たちはどうすればいいのだろうか。

アメリカは大統領が変われば国際戦略も根底からガラリと変わる国である。戦略はまったく一貫していない。大統領が変わるたびに戦略は変わる。だから、ジョー・バイデンが勝ったら、私たちの考え方も11月に変えなければならないということだ。

ジョー・バイデンが大統領になったら、恐らく以下のような事柄が方向性として進められ、オバマ政権に行われていた路線が再び復活する。

・グローバル化路線が完全復活する。
・多文化共生・多文化主義が定着する。
・協調路線で中国が復活する。
・アメリカの覇権が弱体化する。
・石油の時代が完全に終わる。
・全世界で移民政策が推し進められる。
・香港も台湾も完全に中国のものになる。
・中東で再びイスラム過激派が息を吹き返す。
・南沙諸島や尖閣諸島は中国の実効支配となる。
・東南アジアは完全に中国の手に落ちる。
・日本の保守派が衰退する。

絶対にそうなるとは言っていない。そういうことが起こり得ると言っている。ジョー・バイデンが大統領になって欲しくないと思うが、大統領になったら何が起こるのか、そろそろ考えておくべき時期に来ているのかもしれない。

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