貧しい国では、しばしば少女が低年齢で結婚させられたり、売られたりする。東南アジアでも、カンボジアやインドネシアでは10代前半の結婚や売春が珍しくない。
2014年にインドネシア・バタム島で知り合ったイナという女性も、15歳で結婚したと私に言った。(イナ。15歳で結婚、16歳で出産、そして売春地帯に堕ちた)
15歳で結婚した彼女は、翌年にはすでに妊娠して子供をひとり産んでいる。女の子だった。彼女の実家はジャワバラットの奥深い田舎にあり、バタム島で売春している今も、まだ銀行口座を持っていなかった。
売春ビジネスをしていても、毎日客が取れるわけでもないので、ほぼその日暮らしのようだった。子供を実家に預け、見知らぬ島でさまようように生きている。それがイナだった。
彼女のような境遇の女性は決して珍しくない。貧しい中で、早く結婚し、早く子供を産み、そして人生に行き詰まる。