2015年4月、中国で「幼児」を人身売買している組織が公安の摘発を受けて逮捕された。彼らは四川省から山東省まで、6つの省にまたがって闇ビジネスを行っていた組織だった。
この人身売買に関わっていたのは171人で、このときに保護された赤ん坊は64人いた。
中国では1990年代から人身売買のネットワークが張り巡らされていて、年間で1万人から2万人もの子供たちが闇から闇に消えていく実態がある。今もそれは何一つ変わっていない。
今回逮捕された171人はその人数としても異様に多いように感じるが、実はこれは氷山の一角である。2014年、人身売買で救出された幼児は1万3000人である。大人になった少女や女性は約3万人にものぼる。
中国は長らく一人っ子政策が続いていたが、その中で親はどうしても跡を継ぐ男の子を欲しがって、女の子であると分かったら堕胎したり、意図的に流産したり、生まれてすぐに殺して捨てたりしていた。
あるいは、子供を欲しがっている「誰か」に女の子を売った。