中国のGDP(国内総生産)は2014年に入ってから10兆ドルを超えたと言われており、日本の4.5兆ドルの2倍超となった。
それだけ中国に金が回るようになったということであり、中国が豊かになったというのは、このGDPを指して語られることが多い。
しかし、一人当たりの名目GDPとなると、2014年では7589ドルに過ぎない。日本の一人当たりの名目GDP3万6331ドルに比べるとかなり見劣りがする。
その理由は簡単だ。一人当たりのGDPというのは、GDPを単純に人口で割るので、人口が多ければ多いほど、一人当たりのGDPは下がるからだ。
中国を1つの国として見れば非常に大きなGDPを持った国だが、ひとりひとりで見ればまだまだ国民は貧しいままであると言える。
さらに中国が問題なのは、富裕層と貧困層との格差がもはや埋めがたいものになっていることだ。中国の富裕層10%が総資産の約64%を保有するという格差となっている。