かつて、フィリピンのアンヘレスにはしばしば訪れていたが、身体を壊してから海外にほとんど行かなくなってしまった。
行くとしても1年に1度か2度、ほんの1週間ほど海外にいるくらいで、かつてのように現地に着いたら、一日中歩きまわるようなこともなくなった。
そんなわけでフィリピンにもすっかり行かなくなってしまって、気がつけば10年も経っていた。あれほど面白半分に覚えていたタガログ語もほぼすべて忘れた。
ただ、フィリピンには懐かしさもあるので、ひとまず10年ぶりにアンヘレスがどうなったのか、ふらりと降り立っている。
アンヘレスは1991年までアメリカ軍の「クラーク基地」があった場所である。
ピナツボ火山が大噴火した後、この基地は火山灰で埋もれてしまって米軍は撤退した。(アンヘレス。米軍基地が発祥の退廃したフィリピン売春地帯)
しかし、アメリカ軍が残した「遺産」が今もアンヘレスには残されている。その「遺産」とは何か。もちろん、それは言うまでもない。