日本のシングルマザーは約123万2000世帯もいる。(ブラックアジア:なぜ日本のシングルマザーは地獄なのか?約123万2,000世帯の半数が貧困=鈴木傾城)
その半数が貧困であることを見ても分かる通り、日本はシングルマザーに対して優しくない。日本では女性がひとりで生きていくというのは並大抵はことではないのだが、シングルマザーに対しても、無関心・無干渉を貫く。
私は日本のアンダーグラウンドで身体や性サービスを売っている多くの女性にも出会って来ているのだが、アンダーグラウンドではシングルマザーとの遭遇率は多い。
シングルマザーの大半は夫との離婚でそうなっているのだが、男たちは養育費を払わないことの方が多く、それがシングルマザーの苦境の原因のひとつになっている。男たちは文字通り、妻子を「見捨てる」のだ。
追い込まれるシングルマザーを見ていると、「こんな悲惨な目に遭うのであれば結婚しなければいい」と女性たちも思う。
結婚は形骸化し、すぐに壊れるものになっている今、いつ自分がシングルマザーになるのか分からない。日本も離婚はカジュアルなものになった。成田離婚もあれば、熟年離婚もある。1970年代に比べると離婚率は2倍に増えている。3組に1組が離婚する時代だ。
そうであれば「リスク」は回避したいと思うのは当然だ。高学歴で、客観的に社会を見つめることができる女性ほど結婚に積極的にならない。結婚するとしても、それはかなり晩婚化している。最後の最後までリスクを回避するのである。
女性はもう結婚などというシステムに幻想を抱いていない。
そうなっても無理もない。今後はさらに「家庭」というスタイルは壊れていき、最終的に男性は「子供はおろか女性の面倒さえも見なくなる」のが当たり前の時代になるからだ。