タイ・バンコクの「ナナ・エンターテインメント・プラザ(通称ナナ・プラザ)」は、バンコクを代表する歓楽街であり、夕方から真夜中にかけて多くの男たちを吸い寄せる退廃の場所でもある。
かつてバンコク最大の歓楽街と言えばパッポンだったのだが、パッポンが土産屋に占拠されて歓楽街というよりもショッピング街に変貌した後、多くの男たちがナナ・プラザに流れて、今やここがバンコクを代表する「退廃の場所」となった。
ここでは三階建てのビルが「コ」の字に建ち、その真ん中にはオープン・バーが林立していてタイの夜の女たちが世界中の男を相手にしている。
アメリカ人、ドイツ人、イギリス人、オランダ人、そして日本人、シンガポール人……。やってくる男たちの国籍は多岐に渡っていて数え上げることができない。
ゴーゴー・バーをはしごしたい男もいれば、オープン・バーで女性と雑談して楽しむ男もいる。タイの女たちは男たちの国籍に関係なくオープンに受け入れ、そして男たちを翻弄し、心を鷲づかみする。
面白いことに、特定の人種にモテる女性がいる。たくさんの国籍の男たちがいるのに、決まった国籍の男と「相性が良い」女性がいる。
もちろん、日本人の男たちとやたら相性の良い女性もいる。その中でひとり、いろんな男から境遇を聞かされるひとりの女性がいる。