どこの国でもディスコやクラブ等の「踊る場所」があるのだが、こうした場所ではしばしば男が女をセックスに誘うのが常態化している。そのため、売春で生きている女たちもディスコやクラブに集まって男の誘いを待つ。
売春地帯のない国では、ディスコやクラブなどが売春ビジネスの拠点となる。女たちはタイトな服を着て、身体をくねらせて際どく踊る。
売春する女性が愛する「もの」、そして密接な関係にある「もの」は何か。それは、古代から現代まで変わらず、踊り(ダンス)である。売春とダンスの結びつきは実は非常に強いものがある。
売春する女たちが売るのはセックスである。それは女性自身が肉体を露わにし、誇示するものだ。踊り(ダンス)とは何か。それもまた女性が肉体を誇示するものだ。踊りとは、動きを見せると同時に、肉体そのものを見せつけるものでもある。
セックスもダンスも肉体を誇示することによって成立するものであり、だからこそ、身体を売る女たちは踊る。そして、女たちのダンスはしばしばセックスを暗喩するものであり、セックスを誘うものである。
踊る女がしばしばセクシーに見えるのは、それ自体が「セックスを模している」と考えると納得がいくはずだ。